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東山動植物園に10年以上通園 アキちゃんに会うため

緑区の木下さん 推しはオランウータン

アキ(奥)に毎週のように会いに来ている木下さん=東山動植物園で
アキ(奥)に毎週のように会いに来ている木下さん=東山動植物園で

 お目当てはコアラ? シャバーニ? いいえ、オランウータンのアキちゃんです-。東山動植物園(名古屋市千種区)の人気動物には目もくれず、オランウータンに会うため10年前から園に通い続けている女性がいる。 (水越直哉)

 9月に迎えたアキの35歳の誕生日。手作りした祝い飾りを柵に取り付け、大きな声で「アキちゃーん、アキちゃーん」と呼び掛ける女性がいた。同市緑区大高の主婦木下芳子さん(74)。その明るいキャラクターは飼育員たちの間でもよく知られ、他の来園者の「何食べてるのかな」といった疑問に答えてあげることもある。

 週に一度のペースで園に通う。電車を乗り継いで約1時間。到着すると脇目も振らずアキの元へ。ほかの動物には関心がなく、「コアラは一度も見たことがない」のだとか。昼食は近くのベンチで食べ、閉園までアキの前を離れることはない。「ここに来れば悩みも吹っ飛んじゃう」そうだ。

 オランウータンとの出会いは10年前、愛知県豊橋市の豊橋総合動植物公園だった。4歳で母と死別し、心をふさいだ雌がいた。人間のような感情を持つオランウータンに心ひかれ、国内外の動物園に会いに行くように。その中で会った1頭が東山のアキだった。

 「決して美人じゃないけど、話し掛けたら応えてくれるの。その人間らしさかなあ。すっかり好きになっちゃった」。アキは過去、わが子の死を受け入れられず、その体を数日離さなかったこともある。そうしたエピソードにも心が揺さぶられた。

 アキは木下さんをどう思っているのだろうか。一緒にいた友人女性は「絶対、芳子さんのこと認識してますよ。だって来たら寄ってきますもん」と言う。帰ろうとする木下さんをアキが追いかけ、堀に落ちたこともあったという。

 「アキちゃんがお婿さんもらって、また赤ちゃんを抱く姿を見たいな。それが私の願い」と木下さん。50年以上続く動物園の人気投票でオランウータンが上位に入ったことはない。しかし、木下さんにとっては押しも押されもせぬナンバーワン動物だ。

(2019年10月23日)

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