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ドクターヘリの夜間運用探る

高齢・過疎化受け検討

飛行する県のドクターヘリ=愛知県長久手市で(愛知医科大提供)
飛行する県のドクターヘリ=愛知県長久手市で(愛知医科大提供)

 東海地方などで運用される「ドクターヘリ」を夜間にも運航できないか、医師や航空会社の関係者でつくる「日本航空医療学会」が検討を始めた。学会によると、国内各地で高齢化と過疎化が加速する中、救急医療現場で需要が高まっている。既にドイツやスイスでは導入されているが、日本では安全性の確保や受け入れ環境の整備など、乗り越えなければならない課題は多い。(伊藤隆平)

 学会の会合が東京都内で3日に開かれ、夜間運航に向けた検討を進める委員会の新設を決めた。理事長で東海大客員教授(救急医学専門)の猪口貞樹氏は「まずは課題や、地域ごとの需要を整理するところからのスタートとなる」と話す。

 国内では愛知、岐阜、三重を含め全国43道府県で計53機のドクターヘリが活動するが、夜間は運航していない。夜は電線などの障害物が見えにくいため、専用の計器や操縦士用の暗視ゴーグルが必要となる上、着陸場所の照明も整備しなくてはいけない。操縦士と医療スタッフの確保、騒音対策も求められる。ヘリの利用を推進する厚生労働省は夜間運航に向けた検討をしているが「結論が出る段階にはない」との見解を示す。

 猪口氏によると、ドイツでは一部の過疎地域で救急病院が維持できなくなり、操縦士が暗視ゴーグルを装着して夜間に運航している。スイスでは冬季に雪で道路交通網がまひし、ドイツよりも充実した設備で夜間運航を続けているという。

 猪口氏は「日本でも、環境を整えれば運航できる地域はあるだろう」とみる。「医師ら人員確保の問題は、救急車が駆けつけた方が良い事案とをしっかり区別したり、運航する時間帯を限定したりすれば、一定程度は対応できるのではないか」と分析する。

 運用する自治体も検討の推移を見守っている。2012年からドクターヘリを運航する三重県の担当者は「人員配置などの問題はあるが、需要はあるだろう」と関心を示す。

 02年に導入した愛知県の担当者は「需要はある」と話すが「国が環境整備を進めなくては実現できない」との見方だ。11年から運航する岐阜県も「安全面のリスクを低減させなくてはいけない」と課題を示す。

 ドクターヘリの運用 自治体の消防本部や消防局などが119番を受理し、患者の状態や現場の状況に応じて、病院で待機するドクターヘリに出動を要請する。ヘリには医療機器が搭載され、医師と看護師を乗せて時速約200キロで駆けつける。現場に近い学校のグラウンドや球場などに着陸でき、搬送中も処置に当たることができる。

(2019年9月11日)

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