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神野三枝の今日も絶好調!
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第34回 信頼の作り方

気が付けば腕時計の針が止まっていました。前に電池を入れたのはいつだったのかしら・・・?たぶん電池が切れるということは2年前ぐらい?どこのお店で電池交換したのかさえ記憶にないわ。
マズイ・・・。電池が切れたことではなく、自分の記憶力の衰えが。電池が切れて深刻なのは私の頭の方かしら?

そんなわけで地下鉄の改札口にある時計の修理屋さんへ。15分ぐらいかかるというので預けて再び来店すると、店主が言われるのです。

店主「こちらの時計ですが、今年の3月に電池を交換したばかりでしたので、電池切れということはありませんし、現在動いていますので、何かの拍子にリュウズを引っ掛けて止まっていたのかもしれませんね。」

私「それで、電池交換はしていただいたのでしょうか?」

店主「いえ、電池が切れたわけではないので交換はしておりません。今は動いていますのでおそらくこれで大丈夫かと思いますが、もしまた止まった場合は時計自体の故障と思われます。少しこれで様子を見てはいかがですか。」

こうして私は一円も支払わず再び動き出した時計を受け取り、店を後にしたのでした。ここで感動したのは、自分でも覚えていない時計の電池交換を店が把握してくれていたことはもちろんですが、何せこのお店は時計を預ける時にこちらの氏名や連絡先など聞かず、番号札を受け取るだけなのですから。お店がキチンと時計のメーカーと品番を修理記録に残しておかれるのですね。飛び込みで持ち込んだ私の時計のことをしっかりと把握してくださっていることにかなり驚きましたが、それよりもっと感心したのは、電池を新しく入れ替えなかったことです。黙って交換しておけばお金になったのに、誠実に状態を説明して売り上げよりも客の利益を優先させるなんて。

商売屋さんが同じ状況に遭遇した場合、店側が同様の判断をする割合はどのくらいだと感じますか?おそらくかなりの高い割合で店の利益を優先して、交換する必要のない電池を新品に変えるのではないでしょうか。しかしここで目先の1500円の利益を取るか、はたまたいつ利益となって返ってくるのかどうかもわからない「信用」を提供するのか?ここには大きな差が生まれます。少なくとも私はこの店の「顧客の利益」を優先する姿勢に感心して、この先時計をオーバーホールに出すような大事があった時には必ずこの店に持ち込もうと心に決めたのでありました。

信用のできる相手には信頼の心が生まれます。「信じて頼る心」=「安心」。人から信頼される人間でいたければ人にとって安らかで落ち着ける存在であらねばなりません。そこには不安や心配事がないのが絶対条件です。

先ほどの時計を例に例えてみましょう。もしあの時、店が状況も説明せず電池を交換したとしましょう。そしてしばらくして時計の故障で再び針が止まったとしら、その時客はどう考えるでしょう?

電池を交換したばかりなのに止まったということは?
「ひょっとして、交換してもらった電池は実は新品ではなかったのではないか?」
「ひょっとして、交換したとか言っておいて、実は交換しなかったのではないか?」
「ひょっとして、交換の時に機械を壊したのではないか?」 ひょっとして、ひょっとして・・・。

事実ではない勝手な妄想で店への不信がどんどん膨らんでいきます。そしてもう二度とあの店では電池交換もしないでしょうし、ましてや大金のかかるオーバーホールなど頼むわけもありません。もっと言ったらこの勝手に頭にきた感情を周囲に話し、店の悪評判を広めてしまうことにもなりかねません。

「信用」と「不信」の差は何でしょうか?それは電池たった1個の違いです。
つまり電池1個の売り上げが得られない不安を優先した場合と、電池1個でも相手に不利益を与えないことを優先させた場合とでは、電池一個の売り上げどころではない大きな利益の差が生じるということです。

商売に限らず、人間関係でも同じです。目先の細かい利益にとらわれず、お金で買えない信用こそが大きな財産。そのためには相手の利益を優先する考え方を持ち備えてみてはどうでしょうか。
小さな信用が集まり、やがて大きな信頼関係を築くことができるはずです。
それはまるで小さな花が寄り添いあって咲く紫陽花の花のように、、。

気負わず、焦らず、穏やかに。
さあ、今日も元気を出して、絶好調で!

(2019年09月02日)

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