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神野三枝の今日も絶好調!
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第32回 奥ゆかしい

海外に住んでいる友達が日本に帰ってくる時、外国人を連れてきます。彼らに日本の印象を聞くと「日本人はいつもお辞儀をしている」と言います。どうやら外国人の目に私たち日本人は日常の中でやたらと頭を下げているようです。それを真似して彼らがお辞儀をして見せるのですが、どうもしなやかさに欠けてカクカクとしています。悪いこともしていないのに頭を下げることに抵抗があるかのようなぎこちなさ。挨拶で頭を下げるのは相手に敬意を表する日本の奥ゆかしい文化。握手やハグでそれを表す外国の人たちには不思議な光景なのです。旅館に泊まった帰りのお見送りで従業員さんが一斉に90度のお辞儀をしてきました。人からこんなに深い角度のお辞儀をされたことのない彼らは驚き、とっさに真似をしてお辞儀をし、頭を上げるとまだ従業員さんらは頭を下げていてどうしたらいいのかわからなくなったそうです。

以前、韓国のショッピングストリートで働く人に、似た顔のアジア人の中から日本人を見分ける方法を聞いたことがあります。「簡単だよ、やたら頷いたりお辞儀をしたり、頭を下げるのが日本人だよ。」友達同士で会話しながら歩いている様子を見ていても日本人は相手の話に事細かに頷いていると言います。外国人が真っ先に驚く日本人の会釈の多さ。自分で考えても1時間に10回は会釈しているような・・・?と考えると外出時間を10時間としたら1日100回!?確かに多い。挨拶を握手でする外国人から見たらお辞儀の多すぎる日本の光景はとても珍しく映るようです。日本人にとって当たり前の奥ゆかしい習慣が、外国人から見ると不思議のようです。

海外旅行に行った時、空港で出迎えてくれるはずのガイドさんがいない!間違えているのかと思い、他を見に行ってもいない!随分待って、ようやく現れたガイドさん。ところが、ごめんなさいの「ご」の字もない。たまりかねた連れが「まずは謝るのが先ではないですか?」と言うと「自分は会社の指示通りに動いて道路が混んでいたのだから自分には全く否がない、だから自分が謝る理由はどこにもない。」と言いました。この辺りが日本人の考えと全く違うところです。

楽しいはずの旅行がスタートから重い空気になってしまったわけですが、ただ、何でもかんでもまず謝る日本人癖もどうか?というのが知り合いのおばさんの話。アメリカで運転中ぶつけられました。おばさんは車から降りて行く時、いつもの日本人気質で「ソーリー、ソーリー」と降りて行ったのです。ところがこれが大きな落とし穴で、後の裁判でこのご挨拶程度の言葉が動かぬ証拠となりみずから自分が悪いと認めたとされて、被害者なのに加害者となり大金を支払う羽目になってしまったのでした。

非を認めない外国人と、とりあえず謝ってしまう日本人。
海外旅行に行って驚くのは、こちらが客で、お店側に何らかの不備があってこちらに迷惑がかかった時です。大抵、店員さんは「私には関係ない」と言って自己防衛をされることが多いのです。こんな場合、日本なら、即、原因が何であるかなど関係なく、お客様に迷惑をかけたこと自体に申し訳ないと速攻お詫びをするよう教育されています。それに慣れている日本人は海外に行ってびっくりするのです。あっさり非を認めると多額の賠償金を払わないといけないことが脳裏によぎるのか?絶対と言いたいくらい謝りません。変わって出てきた責任者でさえ、トラブル処理はするものの、絶対に謝らないその接客態度を目の当たりにすると、日本人の精神力の深さと、奥ゆかしさに誇らしさを感じます。

ただ、国として諸外国との様々な問題にこの奥ゆかしさが足を引いているとも感じる場面も多いのは事実。

大辞林【奥ゆかしい】
上品でつつしみ深く、心がひかれる。態度にこまやかな心配りがみえて、ひきつけられる。

奥ゆかしさを美徳としていても、受け手に奥ゆかしさを理解出来る感性がなければ、奥ゆかしく振る舞ったところでまるで理解されないのです。そろそろ日本人も事を荒立てるより一歩引いて丸く収めるという奥ゆかしさから脱却して、正義を譲らない時代が来たのかもしれませんね。

気負わず、焦らず、穏やかに。
さあ、今日も元気を出して、絶好調で!

(2019年08月05日)

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