オピ・リーナ opi-rina
menu
オピ・リーナ opi-rina
大竹敏之のでらうま名古屋めし探訪
大竹敏之のでらうま名古屋めし探訪

「味仙 名古屋駅店」の台湾ラーメン

味仙名古屋駅店の台湾ラーメン648円
味仙名古屋駅店の台湾ラーメン648円

刺激的な辛さでクセになるご当地ラーメン 昭和60年代の激辛ブームでブレイク

 名古屋めしの中でもとびきりインパクトがある台湾ラーメン。唐辛子の強烈な辛さはまさに口から火が出るほど。それでも不思議とクセになり、また食べたいと思ってしまうヤミツキグルメです。

 発祥が台湾料理店「味仙」であることは広く知られています。創業者の郭明優さんは台湾出身で、昭和40年代頃、故郷でおなじみだった担仔麺(タンツーメン)を辛口にアレンジして、しばしば従業員用のまかないとしていました。これを見たお客が自分たちも食べたいとリクエストし、いつしかレギュラーメニューに昇格。やがて昭和60年代の激辛ブームに乗って人気が急上昇して看板商品のひとつとなりました。その後、味仙出身者の店や、影響を受けたラーメン店などに広まり、ご当地グルメの一角に数えられるほどになったのです。

 「味仙」は今池に本店を置き、今では名古屋市内を中心に10店舗以上を数えます。しかし、いわゆるチェーン店とは違って、親族によるのれん分けによって店舗を増やしてきたため、店によって経営は別々です。今池本店は創業者の長男が経営し、系列はJR名古屋駅店(名駅うまいもん通り)、中部国際空港店、大名古屋ビルヂング店。長女の経営が下坪店、矢場店、次女経営が藤が丘店、名古屋駅店、次男経営が八事店、三男経営が焼山店、日進竹の山店、東京神田店、東京神田西口店、東京ニュー新橋ビル店となっています。

大衆的な中華食堂といった趣の店内
大衆的な中華食堂といった趣の店内
こちらは味仙今池本店の台湾ラーメン。比べるとスープの透明感が異なる
こちらは味仙今池本店の台湾ラーメン。比べるとスープの透明感が異なる

味仙グループの中でも異なる調理法 台湾ミンチ投入のタイミングがポイント

 台湾ラーメンは味仙のどの店舗でもテッパンの看板メニューですが、グループ全体で統一したマニュアルがあるわけではないので、味は店々で微妙に異なります。最も大きな違いは、味の決め手となる台湾ミンチと鶏ガラスープの合わせ方。台湾ミンチを最後に投入するトッピング式、台湾ミンチとスープをあらかじめ混ぜ合わせるミックス式に大別されるのです。

〇トッピング式 (スープに透明感があり、すっきりしている)

今池本店、JR名古屋駅店、中部国際空港店、大名古屋ビルヂング店、八事店、焼山店、日進竹の山店、東京神田店、東京神田西口店、東京ニュー新橋ビル店

〇ミックス式 (スープににごりがあり、コクがある)

下坪店、矢場店、藤が丘店、名古屋駅店

 各店舗の味に関しては、それぞれの人の好みですし、トッピング式とミックス式も“どっちがウマい”と比較するものではなく、それぞれに魅力があります。

 そんな中で、王道の今池本店、常に大混雑の矢場店をあえて外しつつも外来の人でも訪れやすい店、としてお薦めするのが名古屋駅前店です。

手羽先451円、青菜648円、子袋756円もハズせない必食の3品
手羽先451円、青菜648円、子袋756円もハズせない必食の3品

 ここの台湾ラーメンはミックス式で、スープにも台湾ミンチのうまみが溶け出してコクがある味わい。もちろんガツン!と激辛なのですが、単純に辛いだけではないうまみ成分の奥深さやまろやかさも感じることができます。口の中はヒリヒリ、鼻水はずるずる、でも止まらない・・・!そんな味仙マジックは、辛さの中に秘められたうまみにこそあるんです。

 「昭和58年に藤が丘店を出した時、学生のお客さんが多かったので、スピーディーに出せるようあらかじめミンチをスープと混ぜるようにしたんです。台湾の担仔麺は塩味が強くて、日本人の舌に合うようにスープを醤油ベースに変えたのも、台湾ラーメンがこんなに受け入れられた理由だと思いますよ」とは店主の杉山淑子さん。

 味仙に来たら絶対ハズせない台湾ラーメンですが、ひとつ注意してもらいたいのは、味仙はラーメン専門店ではなく中華料理店であること。他にもおいしいメニューが目白押しなので、できれば何人かでいろいろな料理をシェアし、〆の一品として台湾ラーメンを注文しましょう。辛すぎてちょっと・・・と思った人も、まずは一杯を友人と分け合って食べてみてはいかがでしょうか。(写真撮影/すべて筆者)

そうだったのか!名古屋めし

 台湾ラーメンは味仙以外にも、名古屋市内のラーメン店、中華料理店に広く普及しています。筆者はかつて市内のこれらの店に片っ端から電話をかけて尋ねたことがありますが、どこも「味仙さんを参考にしました」と口をそろえました。「いや、本当はウチが・・・」と主張する店は筆者が知る限りなく、名物にありがちな“元祖問題”が台湾ラーメンに関しては存在しないのです。商標登録はされておらず、だからこそ多くの店がメニューにでき、結果として名古屋名物にまで上り詰めることとなりました。ここまで普及するともはや一般名詞化していて、味仙以外が商標登録することは難しいと思われます。「いろんな店が採用してウチの宣伝をしてくれているようなもんだよ」(今池本店)という太っ腹な姿勢は、まさしく言葉通りの結果をもたらしているのです。

味仙 名古屋駅店

江川線沿いにあり名古屋駅からも徒歩圏内で利用しやすい
江川線沿いにあり名古屋駅からも徒歩圏内で利用しやすい

住所:名古屋市中村区名駅4-17-4
TEL:052-551-4748
営業時間:17:00~0:30ラストオーダー
定休日:日曜
駐車場:なし
アクセス:地下鉄国際センター駅より徒歩2分

(2019年04月25日)

大竹敏之

大竹敏之(おおたけとしゆき)

「おいしい名古屋めしのお店、連れてって」。今や地域の名物にして観光資源にまでなっている名古屋めし。他県から来た友人知人にこんなふうに頼まれることも多いはず。しかし、そこで、はたと悩んでしまう人もまた多いのでは? 地元っ子も知ってるようで意外と知らない、名古屋めしの本当に“うみゃ~”店を、名古屋めしライターこと大竹敏之がご案内します。

大竹敏之コラム

神野三枝コラム

澤田貴美子コラム

Today's Fotune 今日の占い

Mail Magazine 登録無料

下記フォームより
メールアドレスの登録を行ってください

> 登録 >>メルマガについて
ページトップに戻る