オピ・リーナ opi-rina
menu
オピ・リーナ opi-rina
神野三枝の今日も絶好調!
神野三枝の今日も絶好調!

第25回 写真より記憶の感動

「子供の頃」というキーワードを聞いただけで、あなたの頭に浮かぶ光景は何ですか?
何十年も前のことなのに、写真で切り取ったように脳裏に蘇る瞬間の光景。

私は「ビューティ・ペア」と「タイガー・ジェット・シン」と「木下大サーカスのオートバイショー」です。最初の2つはプロレス好きの父親の影響。

自分の町にプロレスが来て、テレビで見ていたレスラーを目の前で見た衝撃。ビューティ・ペアは試合の前にリンクで歌謡ショーがあって、試合の合間にはロビーで写真撮影会。撮影用の特別な舞台が作られているわけでもなく、体育館とロビーの仕切りのドアの横。ジャッキーとマキの姿に胸一杯になった小学6年生の私。あの時のビューティ・ペアの勇姿は40年も長い間、私の頭から消えることはありません。

タイガー・ジェット・シンの印象はまた強烈で、入場曲「サーベルタイガー」が爆音で流れるとサーベルを片手に入場して観客を容赦なく威嚇するヒールレスラー。あの時代はタイガー・ジェット・シンもアブドーラ・ザ・ブッチャーもヒールなど関係なくドル箱レスラーとして君臨していた時代でした。ターバンにサーベル、客だろうが御構い無しにサーベルを振り回し吠えまくるタイガー・ジェット・シン。「本物を見てしまった!」という衝撃に胸が張り裂けそうでした。

そして木下大サーカス。やはり小学生の時でした。うちの町にサーカスが来た!空中ブランコにアクロバットショー、驚きの連続の子供が息を呑んだのは、大きな球体の柵の中で何台ものオートバイがブンブンと走るオートバイショー。次の日、学校ではオートバイショーの話で持ちきりでした。オイルに混じってタイヤの焼けるような匂い。人間業とは思えないパフォーマンスが、ただただ強烈に脳に刻まれてしまったのでした。この3つが40年以上経った今も色褪せることなく強烈な衝撃として脳に残っています。

この3つは私の脳にプリントされた光景です。今の時代なら、何でもかんでもその場でスマホに画像保存したいと思うでしょうが、しかし当時はそんな手段などなく・・・。それなのに40年以上も忘れず鮮明に情景が脳に記憶されています。

さて、その木下大サーカスが名古屋に来ました!私は子供の時に受けた衝撃の真贋を確かめたくて、開幕初日に飛んで行きました。真贋とは、子供だから感動した程度のものだったのか?それとも子供にも生涯記憶に残る感動だったのかを確かめるという意味です。真っ赤なテントは想像よりはるかに異次元空間で、まるで映画「グレイテスト・ショーマン」の世界に足を踏み入れたようでした。

よくありませんか?子供の頃にとても大きく思えたものが、大人になって同じものを見たときに小さく見えるということ。例えば子供の頃ものすごく高いところまで登ったジャングルジムの頂点。ところが大人になって同じジャングルジムに登ってみたら、こんなに低くて大したことなかったものだったの?と気づいた瞬間の拍子抜けと、子供の無邪気さに対して現実を知ってしまった大人の虚無感。

ところが私の目に前ではじまったオートバイショーは色褪せることなく、子供の頃に味わった感動そのままが再び蘇りました。私は子供の頃に味わった感動を裏切らないパフーマンスにこれ以上に叩けないほどの激しい拍手を送っていました。この感動を写真に残す必要などない、記憶は色褪せないから・・・。

今の時代は容易く感動を写真に残せます。もっと言えば感動する前から写真に残す習慣が蔓延していると思いませんか?食事でも何でも。感動するかどうかもわからないうちから写真に残しておこう保険をかける時代。

本当に感動したものは、心に、脳裏に、残るので生涯消えないものなのです。
「とりあえず写真に撮っておこう!」という行為、寂しい行為だと思えてきませんか?

気負わず、焦らず、穏やかに。
さあ、今日も元気を出して、絶好調で!

(2019年04月15日)

大竹敏之コラム

神野三枝コラム

澤田貴美子コラム

Today's Fotune 今日の占い

Mail Magazine 登録無料

下記フォームより
メールアドレスの登録を行ってください

> 登録 >>メルマガについて
ページトップに戻る