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大竹敏之のでらうま名古屋めし探訪
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「KAKO BUCYO COFFEE」の小倉トースト

小倉トースト 厚切り530円。あんことクリームを上に乗せる、パンにはさむ、どちらかを選べる。最近はSNS映えを目的に圧倒的に“乗せ”派が多いそう。薄切りは350円
小倉トースト 厚切り530円。あんことクリームを上に乗せる、パンにはさむ、どちらかを選べる。最近はSNS映えを目的に圧倒的に“乗せ”派が多いそう。薄切りは350円

小豆のつぶつぶ感と優しい甘味を活かした自家製あんが魅力

 小倉トーストは名古屋生まれの喫茶スイーツ。喫茶店好きであんこ好きの名古屋人の心をつかんではなさない一品です。

 その発祥は思いの外古く、大正時代。当時、栄にあった「喫茶満つ葉(まつば)」で生まれました。満つ葉は母体があんこ屋だったことから、あんみつやぜんざいといった和甘味のメニューもあったのですが、ある日のこと、常連の学生がトーストをぜんざいにひたして食べているではありませんか。これに着想を得て、ママさんが小倉トーストを考案したと伝えられます。

 名古屋の喫茶店ではかなりの高確率で食べられる小倉トーストですが、自前のあんこを炊いている店はめったにありません。手間がかかる上に日持ちがせず、また喫茶店では他のメニューに流用しにくいからです。

 そんな中、“自家製小倉あん”をせっせとつくっているのが「KAKO BUCYO COFFEE」(カコ ブチョー コーヒー)。これをたっぷり乗せた小倉トーストは、遠方からわざわざ食べに来る人も少なくない大人気メニューです。

開店前からあんこを炊く筧やす子さん
開店前からあんこを炊く筧やす子さん
KAKO花車本店の姉妹店「KAKO三蔵店」として昭和61年に開店。平成27年に独立して現在の店名に改称した。休日は行列が絶えないほどの人気店
KAKO花車本店の姉妹店「KAKO三蔵店」として昭和61年に開店。平成27年に独立して現在の店名に改称した。休日は行列が絶えないほどの人気店

 「北海道産の赤ダイヤと呼ばれる小豆を取り寄せ、コーヒー豆と同じようにハンドピックして形のよいものだけをより分けます。2度あく取りをし、豆の粒々感を残すように炊き上げます」と筧やす子さん。

 あんこの糖度は一般的に40%以上のところ、ここは23%。糖度が低いと日持ちしにくくなるのですが、その分、小豆そのものの甘味が引き立つといいます。

小倉モーニング600円。写真のカイザーか食パンを選べる。10時半まで
小倉モーニング600円。写真のカイザーか食パンを選べる。10時半まで

 パンもオリジナルで、食パンか丸いカイザーのどちらかを選べます。こんがり焼いてバターを塗った上であんこを山盛り、さらに生クリームをトッピング。ボリューム感もたっぷりです。ガブリ!とかぶりつくと、口に広がる甘みの何と優しく、そして軽やかなこと。さっぱりしていて口に残るしつこさはまったくなく、ぺろりといけちゃいます。

 そして、自慢の自家焙煎コーヒーとの相性も抜群。名古屋らしい深煎りのガツンと力強くも後味爽やかなブレンドが、小倉トーストの手づくりのおいしさをいっそう引き立ててくれます。

 おいしいあんこの甘さと、深煎りコーヒーのしっかりした苦味。小倉トーストは名古屋の喫茶店だからこそその魅力が引き立つご当地スイーツなのです。(写真撮影/筆者、筧やす子さんの写真はお店提供)

そうだったのか!名古屋めし

 小倉トーストには3つのタイプがあります。最もオーソドックスなのは2枚のパンであんこをはさむサンド式。発祥の店「満つ葉」からののれん分けで、昭和8年創業の「喫茶まつば」(名古屋市西区)もこのタイプです。続いてKAKO BUCYO COFFEEのようなトッピング式。あんこの甘みがダイレクトに楽しめる上、クリームやジャムなどをトッピングしやすく、最近はSNS映えすることでも人気が高まっています。3つ目が別添えのあんこがついてくるセルフ式。コメダ珈琲店のモーニングはこのタイプで、自分でお好みの量だけあんこを塗ることができるスタイルが全国でもウケています。

KAKO BUCYO COFFEE

店先のおじいちゃんの人形が目印。季節によって衣装を着替える
店先のおじいちゃんの人形が目印。季節によって衣装を着替える

住所:名古屋市中村区名駅南1-10-9山善ビル1階
TEL:052-582-3780
営業時間:7:30~17:00(ラストオーダー16:30)
定休日:無休
駐車場:なし
アクセス:名古屋駅より徒歩12分

(2019年03月28日)

大竹敏之

大竹敏之(おおたけとしゆき)

「おいしい名古屋めしのお店、連れてって」。今や地域の名物にして観光資源にまでなっている名古屋めし。他県から来た友人知人にこんなふうに頼まれることも多いはず。しかし、そこで、はたと悩んでしまう人もまた多いのでは? 地元っ子も知ってるようで意外と知らない、名古屋めしの本当に“うみゃ~”店を、名古屋めしライターこと大竹敏之がご案内します。

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