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神野三枝の今日も絶好調!
神野三枝の今日も絶好調!

第22回 やっぱり、こうなったのね。

昨年の事、デパートの高級ブランド店の前を通り過ぎる時、目に入った光景に思わず足が止まりました。
そのブランド店は中国の女性に絶大なる人気があり、人気絶頂の頃には入場規制が敷かれ、品物を見るのに行列ができていました。行列の99%が中国からの旅行客で、爆買いの目的の一つがそのブランドバッグでした。売れすぎて在庫のバッグがなくなると陳列棚は見事にスッカラカン。商品を奪い合う様子はまるでバーゲン会場の様。しかしその空前の中国ブームの前はそのブランドも敷居の高い高級感漂う空気感を出していたものです。

以前、私はその店で購入を決めかね、帰ってからもう一度よく検討したいと思いスマホを取り出しバッグの写真を撮ろうとした事がありました。するとすかさず「お客様、商品の写真撮影はご遠慮ください。」と一喝されました。購入を検討したいと思っている客に対しても写真撮影を禁止する姿勢は、デザインという著作権を守る一流ブランドの品位を感じる姿勢だな、と感心したのと同時に、自分の軽率な行動を申し訳なく思ったものでした。

そして昨年私が驚いた光景とは・・・。

その店で中国人の女性がバッグの写真を撮っていたのです。内緒で撮るというレベルではなく、堂々と。3人いた店員さんは離れたところからその光景を黙って見ているだけ。なぜ注意しないのか不思議でなりませんでした。

それからしばらくして私は『ソーシャルバイヤー』という仕事があることを知りました。ソーシャルバイヤーとは、外国に住んでいる依頼主に頼まれて店に足を運び、依頼主に写真や動画を送りながら電話で会話。購入を決めた依頼主はその場でバイヤーの口座に代金を振り込み、入金確認が取れたらバイヤーが商品を購入して国際郵便で依頼主に送る、という仕事です。まさに私が見た写真撮影をしていた光景がその商談の最中だったのです。バイヤーは定価のおよそ2割り増しで依頼主に代金を請求し、その2割程がバイヤーの儲けです。日本に住んでいる日本語と中国語が話せる人なら誰でもできる事で、「最初は中国に住んでいる友達に頼まれたのがはじまりで、その後知り合いの知り合い、そのうち知らない人からも頼まれて・・・今では仕事です。」というバイヤーが多く、主婦業の傍ら月収80万円!なんて羨ましい世界だそうです。100万円のバッグを4個買い物代行すれば80万。依頼主はセレブで手数料など自分が旅行に行く費用と時間を考えたら安いものなのでしょう。しかも自分の欲しい希少な商品を探してきてくれるのですから、双方にとってメリットのあるシステムです。

ところが事情が変わってきたようで、この売買に大きなお金が動いているのに所得や消費の税金がスルーされている事態に目をつけたのが中国政府。今年からソーシャルバイヤーは全員、政府への登録が義務付けられました。これからはバイヤーも丸儲けというわけにはいかないので、ブランド店もソーシャルバイヤー頼みの売り上げが減少していくのは明らかです。

さて、ここでブランド店は残された課題に気づく必要があります。本来、顧客は少なからず高級ブランドに敬意を払い、ふさわしい客であろうと意気込んで入店してくるものです。その顧客にとって、店の空気感は重要です。ソーシャルバイヤーの入店を許し、高級ブランド品店に似つかわしくない服装で入店させ写真を撮らせ、店内で大声で電話をかける不躾を許してきた店側。イメージを崩したのは自分たち。責任を取るのも自分たちです。

これは私たちの日常にも言えることで、とかく目先の旨味に目が眩んで飛びついてしまいがちですが、自分がこれまで守ってきたものと、今後も守らなければいけないものは何か?
ここをよく見極めて、安易に飛びつかない判断力を持つことが大事だと思います。

気負わず、焦らず、穏やかに。
さあ、今日も元気を出して、絶好調で!

(2019年03月04日)

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