鳥山明さん掲載の広報誌、人気!
インタビューでうわさに迫る! 清須市立図書館

愛知県清須市春日夢の森の市立図書館が発行している広報紙「図書館だより」の12月号に、「ドラゴンボール」や「Dr.スランプ」などの人気作を生み出した同市出身の漫画家鳥山明さんのインタビューが掲載され、話題を呼んでいる。新たな来館者の呼び込みにも一役買いそうで、職員は「継続して足を運んでもらえるきっかけになれば」と期待を寄せている。 (牧野良実)
図書館だよりは2012年7月の開館から毎月発行。館内イベントの告知やおすすめ本の紹介などに加え、地元にゆかりのある人も取材して発信している。
鳥山さんのアシスタントをしていたイラストレーターまつやまたかしさんの作品を今年10月から館内で展示しており、鳥山さんが観覧に来た縁でインタビューが実現した。
漫画があしらわれた記事には、ファン必見の内容も。「『Dr.スランプ』に登場するペンギン村のモデルが清須市なのでは」といったうわさなどに迫っている。
通常、約200部印刷しても余るが、今月は既に250部ほど刷っており、市役所でも残りわずかの状態。短文投稿サイト「ツイッター」でも拡散され、普段は図書館に足を運ばない人も、広報紙目当てに訪れているという。
近年、インターネットの普及などから全国の図書館は利用者が伸び悩む。文部科学省が実施する社会教育統計の図書館調査によると、14年度の全国の公共図書館は、3313館。年々増えてはいるが、各館に登録する利用者数は07年度をピークに減少している。
全国的な傾向を尻目に、清須市立図書館は17年度、入館者数、貸出冊数ともに過去最高を記録。今回の鳥山さんの記事のように工夫を凝らした図書館だよりのほか、地元企業とコラボして関連書籍を並べるなど独自性のある企画が来館者を引きつけているとみられる。
図書館だよりの編集や制作を担当する長友つかささん(34)は「他の図書館でやらないようなイベントを企画し、来館してもらえる仕掛けを打ち出したい」と、さらなる認知度アップに力を入れる考えだ。
図書館だよりは、同館のホームページでも閲覧できる。
(2018年12月16日)