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ブランド豚、繁殖打撃・・・

岐阜県畜産研で豚コレラ 防疫万全のはずが・・・

豚の殺処分などで県畜産研究所養豚・養鶏研究部に集まる作業員ら=5日午後4時55分、岐阜県美濃加茂市で(高岡辰伍撮影)
豚の殺処分などで県畜産研究所養豚・養鶏研究部に集まる作業員ら=5日午後4時55分、岐阜県美濃加茂市で(高岡辰伍撮影)

 岐阜県畜産研究所養豚・養鶏研究部(同県美濃加茂市)の飼育豚2頭が家畜伝染病「豚(とん)コレラ」に感染した問題で、県は6日未明、施設の全ての豚約500頭の殺処分を完了した。豚の感染は3例目で、ウイルスはこれまでと同じ型と判明。県によると、一部の豚は11月16日に体調が悪化していたといい、感染ルートや経緯の解明を進める。

 研究部は県産ブランド豚「ボーノポーク」の生産に必要な種豚を開発。殺処分は種豚にも及び、一部の農家に繁殖用の精液を供給するのが困難となりそうだ。また、県は半径10キロ圏を搬出制限区域とし、豚の出荷などを禁止。域内の養豚場など5カ所(計約9000頭)が対象になる。

 県によると、研究部で最初の1頭に食欲不振などが見られたのは11月16日。いったん回復するなどしたが、12月3日にかけ別の3頭も体調が悪化したため、県が同日、遺伝子検査を実施した。一部に感染を疑わせる結果が出たため、国の機関が精密検査を行い、2頭の感染が確定した。

 研究部は、最初に感染が確認された養豚場の東約16.2キロ。敷地面積は5万7000平方メートルで、9つの豚舎があり、豚の品種改良や生産農家への技術指導などを担う。正規職員は8人。

 古田肇知事は対策会議で「防疫対策に十分に取り組んでいるはずの県の畜産政策の要の研究機関で発生した。誠に申し訳ない」と陳謝した。

 県内では9月、豚コレラを岐阜市内の養豚場で確認。11月16日には同市畜産センター公園で2例目が判明した。周辺の野生イノシシへの感染も拡大。12月5日に確認された愛知県境の可児市などの3頭を含め、感染は66頭に上る。ただ、美濃加茂市では確認されていなかった。

 豚コレラは豚やイノシシ特有の病気で、人はかからない。感染した豚の肉を食べても人体に影響はない。

 岐阜県内で最高レベルの防疫体制を敷いていたはずの研究機関で判明した、豚コレラ感染。ウイルス侵入に神経をとがらす県内の養豚業者からは「ショックだ」と焦りの声が上がる。

地図

 県によると、9月に岐阜市内で最初に豚コレラの感染が判明した後、県畜産研究所養豚・養鶏研究部では、豚舎への出入りの際に専用の服と長靴を着用するなど国の基準を徹底した。

 さらにウイルス侵入を防ぐため、独自の取り組みを強化。職員が敷地内の衛生管理区域に入る前には全身にシャワーを浴び、新聞や郵便物は全て敷地外で受け取る。ウイルスが付着する可能性をできるだけ少なくするため、出張は原則禁止だ。感染イノシシ対策として、9月末には敷地の周囲に金網柵を設置した。

 県の担当者は「現段階で侵入経路や原因は分からないが、どこかに落とし穴があったということ。検証したい」と肩を落とした。

 大阪府立大の向本雅郁教授(獣医感染症学)の話 県の研究所という、感染を最も防ぐべき場所で発生したのは非常に残念。イノシシが周辺でふんをするなどしてウイルスがばらまかれ、車のタイヤや人の靴底、小動物など何かが媒介して侵入した可能性がある。豚コレラの感染力の強さを改めて認識させられる。現在はイノシシの発情期で、メスを探すオスが十数キロ移動することがあり、封じ込めは困難。各養豚場が防疫対策に細心の注意を払うしかない。

(2018年12月6日)

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