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風邪?インフル?難病「SLE」の可能性も

紅斑、長期間発熱、倦怠感や関節痛・・・9割は女性

 膠原(こうげん)病の一つで、全身に紅斑が出る難病「全身性エリテマトーデス(SLE)」。国内の患者は6万~10万人とされ、9割が女性。多くは20~40代で発症する。発症すると発熱するため、風邪やインフルエンザと間違うことがある。専門家は「治療が遅れると腎不全につながることもある。発熱が長期間続いたらSLEを疑い、早期治療をしてほしい」と呼び掛けている。 (花井康子)

 名古屋市熱田区の会社員女性(35)は7年前、SLEを発症。ニキビのような紅斑が両頬に出て40度くらいの高熱が続き、最初の病院ではインフルエンザと診断された。「背中や両腕が重く、常に米袋を背負っているような感覚だった」

 薬を服用したが1週間たっても改善しないので、別の病院でセカンドオピニオンを取ったところ、SLEと診断。現在も、仕事が忙しくなるなど過労が続くと症状が出るため、免疫の働きを抑える副腎皮質ステロイドの服用を続けている。

 SLEは、本来は細菌やウイルスを攻撃して体を守る免疫システムが、自分自身の体を攻撃してしまい、臓器など全身に炎症を引き起こす病気。炎症の影響で熱が続くことから、風邪やインフルエンザと診断されることがある。

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 顔を中心に全身に紅斑が出るのが特徴で、特に両頬に羽を広げたチョウのような紅斑が出ることで知られる。紅斑は発疹のように少し盛り上がるのが典型で、通常、かゆみや痛みは出ない。関節炎や頭髪が抜けるなどの症状が出ることもある。

 ただ放置すると、腎臓の機能障害に陥ることが多く、1950年代は、主に腎不全が原因で亡くなる人が相次ぎ、5年以上の生存率は50%だった。近年は、早期に診断を確定し、治療を始めていることや、異常な免疫反応を抑える免疫抑制剤や、自分を攻撃する抗体をつくる細胞の活動を阻害する生物学的製剤などの開発により、生存率は95%以上まで上がっている。

 ただ、こうした薬は免疫システムを抑え込むため、ウイルスから身を守る力も低下し、通常では病気にならないような病原体による感染症でも亡くなる場合がある。

 発症は、遺伝的な要因のほか、紫外線を浴びすぎたりけがや外科の手術で免疫が活性化したりする環境的な要因や女性ホルモンの影響など複数の要因がきっかけになることがある。メカニズムは不明だが、妊娠や出産をきっかけに症状が悪化したりすることもあるため、発症後の患者の中には、妊娠・出産をためらう女性も多い。

 名古屋大医学部付属病院腎臓内科講師の石本卓嗣さん(45)は「症状が落ち着いていれば、妊娠は可能。妊娠中でも服用できる薬があるので主治医と相談を」と話す。

 不調が長引いている場合は腎臓内科や膠原病・リウマチの専門医にかかり、早期に治療を始めることが必要だ。石本さんは「この病気は、完治することは難しいが、薬で症状を抑えることはできる。病気の勢いが強い状態と落ち着いた状態を繰り返し、いったん、治まっても再発することがあるので、よくなっても勝手に治療をやめず、規則正しい生活を続けてほしい」と呼び掛けている。

(2018年12月4日)

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