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子育て支援に「男の力」

遊びの幅広がる、シニアも活躍 ボランティアに期待

子どもたちとおもちゃで遊ぶ高井智広さん=愛知県東海市で
子どもたちとおもちゃで遊ぶ高井智広さん=愛知県東海市で

 育児に積極的に関わる男性が増える中、地域の子育て支援ボランティアにも男性が参加するようになってきた。筋力がいる遊びの相手になるなど、成人男性ならではのかかわり方もあり、まだまだ少数派だが、新たな担い手として期待が集まっている。(河郷丈史)

 3日、愛知県東海市の市民活動センターで開かれた子育て講座の託児スペース。県が養成するボランティア「子育てネットワーカー」の高井智広さん(38)が、預けられた2歳ぐらいの子どもたちとおもちゃで遊びながら触れあった。おもちゃのブロックを受話器のように耳に当てて「もしもーし」と話す子どもに「発想力豊か。われわれ大人とは違いますね」と笑う。

 子育てネットワーカーは、県が1995年度から養成している子育てボランティア。地域の親子を招いた交流会の企画運営や、イベント会場での託児など、それぞれの居住地を中心に活動している。3日間の講座を受講した人が登録される。現在は525人が登録し、男性は14人だ。

 高井さんは独身で子どもがいないが、市内で学習塾を経営して講師を務めており、地域の子どもに触れる機会が多い。5年ほど前、知り合いから養成講座のことを聞き、「忙しいお父さん、お母さんの負担を減らせるのなら」と軽い気持ちで飛び込んだ。その後は市内の受講者仲間と協力して、託児ボランティアなどを続けている。

 子育てボランティアは経験豊富な女性の方が向いているというイメージもあり、「自分が役に立つのかな」と不安もあった。でも、実際にやってみると、腕に子どもをぶら下がらせるなど、筋力のいる遊びもあれば、男性ボランティアは珍しがられて子どもが寄ってきやすいなど、役立てることは多いと感じた。「子育てのことが分からなくても、手伝えることはたくさんあるんだと分かりました」。いつか自分に子どもができたら、この経験を生かしたいと思っている。

 現役時代は仕事で忙しく、子育てに関わってこなかったシニア世代の男性が、リタイア後の時間を使って子育て支援に関わるケースもある。その1つが、埼玉県朝霞市の「朝霞ぐらんぱの会」の活動だ。

 朝霞市のボランティア養成講座を受講した有志で2013年度に立ち上げ、現在の会員は60代の男性を中心とする約60人。地域の親子に紙飛行機の折り方を教えたり、保育園に出向いて園児たちと遊んだりしている。代表理事の千葉司さん(67)は「趣味とは違って緊張感を持てるし、社会の役に立てているという実感もあります」とやりがいを話す。

 地域の子育て支援について研究している日本福祉大(愛知県美浜町)子ども発達学部の渡辺顕一郎教授(54)によると、これまでの子育てボランティアは自らの育児が少し落ち着き、時間に余裕ができた主婦が担い手となるケースが多かった。だが、最近は共働き世帯が増え、夫婦ともに余裕のない家庭が多くなり、「これまでのような層を担い手として期待するのは難しくなっている」と指摘する。

 シニア世代の男性や、これから子育てを経験する若者など、新たなボランティアの担い手をいかに確保するかが、地域の子育て支援の鍵となるという。「属性の違う、多様な大人と関わりを持つことが、子どもの発達にとってもプラスになる」と話す。

(2018年10月5日)

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