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「けんせつ小町」躍る現場に

愛知県や企業、就職希望の女性支援

永賢組の1級建築士宮川勉さんに指導を受けるインターン生の伊藤さん(左)=名古屋市中村区亀島の建設現場で
永賢組の1級建築士宮川勉さんに指導を受けるインターン生の伊藤さん(左)=名古屋市中村区亀島の建設現場で

 女性の労働力を建設現場に生かそうという動きが出ている。背景にあるのは現場を担う人材の不足だ。建設業は依然、男性職場で、きついイメージがあるが、建設会社や行政は就職を希望する女性たちの支援を進め、業界団体も現場を担う女性に「けんせつ小町」という愛称を付けて、アピールに必死になっている。(岩井里恵)

 愛知県春日井市の中小建設会社「永賢(ながけん)組」は、昨年から女子学生のインターンシップ(就業体験)を受け入れている。現場を体験して魅力を感じてもらう狙いだ。

 中部大3年の伊藤菜奈子さん(20)は、5月から今月14日までの4カ月間、名古屋市中村区の現場で社員から指導を受けている。大規模商業施設建設に携わるのが夢という伊藤さんは「男性ばかりの現場で不安だったが、もう気にならない」と意気込む。

 永賢組はこれまでに伊藤さんを含め、5人の女子学生を受け入れた。永草孝憲社長(37)は「働き手不足で女性の現場監督はますます求められる。女性が働く前提で環境も変えていかなければならない」と説明した。同社は、女性のサイズに合わせた作業着を用意したり、女性用更衣室やトイレの整備を進めるなど環境を徐々に整えているという。

 業界団体「日本建設業連合会」(日建連・東京)は2014年、建設業界で働く女性らの愛称を公募。「けんせつ小町」に決め、イメージアップを図る。女子小中学生の現場見学会や女性活躍を後押しするフォーラムを各地で開くなどしてPRに努めている。

 行政も動きだしている。県は15年5月、女性の活用に熱心な企業を認定する制度「あいち女性輝きカンパニー」を導入。さらに、昨年度から輝きカンパニーが公共工事の入札で優遇される制度を始めた。これを機に今年7月末現在、認定企業432社のうち建設業は133社となり、制度導入前と比べ約10倍に伸びた。

 県の統計(15年)では、県内の建設業就業者数のうち女性の割合は18%で、全産業の中で最低。県の担当者は「女性の活用で深刻な人手不足を解消して担い手を確保したい」と話す。

 ただし、課題もある。国と業界団体は14年、5年間で現場で建設作業を担う「技能者」を9万人から18万人に、施工管理を行う「技術者」を1万人から2万人に倍増させる目標を打ち出した。しかし、昨年時点で技術者は目標に近づく一方で、技能者は9.5万人と、目標達成には程遠いのが現状だ。

 国土交通省土地建設課の担当者は「技能者はより体力が必要で、女性に敬遠されやすい。現状を分析し、対応策を検討していく」と話している。

(2018年9月13日)

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