「本わさび」に育毛効果成分

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名古屋の金印 メカニズムを解明

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 業務用わさび最大手の金印(名古屋市)が、日本原産の香辛野菜「本わさび」に含まれる成分がヒトの育毛を促すメカニズムを初めて解明した。東京で24日に開幕する国際食品素材・添加物会議「アイフィア・ジャパン」で発表する。

 本わさびの葉から、アンチエイジングに効果があるポリフェノールの一種である「イソサポナリン」と呼ばれる成分を抽出。ヒトの頭皮の毛根にあり、発毛に関する物質伝達をつかさどる「毛乳頭細胞」にイソサポナリンを加えて培養すると、細胞が活性化する効果が観察された。活性化の度合いは、市販の育毛剤の有効成分に使われる「ミノキシジル」を加えた場合の3倍に達した。

 育毛を促すメカニズムについては、イソサポナリンの働きによって、毛乳頭細胞が外部からの刺激を受け取る「受容体(レセプター)」の感受性が高まり、細胞を活性化させることが判明。毛髪をつくるのに必要な栄養などを、毛乳頭細胞に送り届けるための毛細血管をつくるタンパク質が増えることも分かった。

 このほか、本わさびの根茎に含まれる辛み成分の一種である「6−MSITC」をヒトの毛乳頭細胞に投与した実験でも、同様の効果やメカニズムが観察された。この育毛を促す2つの成分は本わさび特有で、チューブ入りわさびの多くに使われる西洋わさびには含まれていないという。

 金印は、加工わさびの原材料に使われる本わさびに含まれる成分の働きを約20年前から研究。育毛に関する研究は2014年にスタートし、今年3月にメカニズムを解明した。

 金印はイソサポナリンの育毛効果に関して、国際特許を出願中。育毛を促す機能性素材としてメーカーに原材料を供給する方針で、すでに育毛用シャンプーなど一部のヘアケア商品に採用された。

(2017年5月16日)

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