パラリンピック、女性選手最多

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120人余が出場 家族の理解と協力がカギ

バンクーバー冬季パラリンピック開会式で、日の丸を振って入場行進する日本選手団=12日、BCプレースで(中村禎一郎撮影)
バンクーバー冬季パラリンピック開会式で、日の丸を振って入場行進する日本選手団=12日、BCプレースで(中村禎一郎撮影)

 開幕を迎えたバンクーバー冬季パラリンピックは、冬季大会史上最多、120人余りの女性選手が出場する大会でもある。国連提唱の国際女性デーが今年100周年を迎えたこともあり、当地では、女性障害者選手の支援を世界に呼びかけようとする機運が高まっている。一方、今回の日本選手団に占める女性の割合は、全体の平均を下回った。国内外の女性アスリートからは、家族の理解が女性の競技参加のカギだという声が聞かれる。(バンクーバー・中村禎一郎、加藤美喜)

 「家族の協力がどうしても必要です」と訴えるのは、車いすカーリング日本代表の斉藤あや子選手(53)=長野県長和町。普段は主婦として家事をこなし、長男(28)、長女(26)を育て上げてきた。遠征や合宿で長期に家を離れる場合には、家庭を夫に託すが、「夫が嫌な顔をせずに送り出してくれることが大切」と力説する。

 一昨年のパラリンピック夏季北京大会ではアーチェリーに出場した。交通事故に遭い、12年前からリハビリを目的に始めたアーチェリー。そして車いすカーリング。家事に加え、トイレや段差も気になり、家に閉じこもりがちになりそうだったが、スポーツに救われた。「外の人たちと話すと世界が広がるんです。それが楽しい。私の後にもっと多くの女性選手が出てきてほしい」と願う。

 海外の女性選手も同様に家族をポイントに挙げる。前回のトリノ大会でメダル4個を取ったアルペンスキー・オーストリア代表のサビーネ・ガスタイガー選手(53)は3人の子育てをしながらここまで来た。「今回も同行してくれている夫が理解してくれているので私は運が良かった。サポートしてくれる夫やパートナーがいないと難しい」

 ノルディックスキーのスイス代表のキアラ・デビットリ・バルネグリ選手(51)も「高校教師の夫が全面的に助けてくれるから大丈夫」と話す。

 国際パラリンピック委員会によると、前回のトリノ大会では女性選手が99人。出場選手の20.9%だった。今大会は女性選手が24.2%に増加したが、日本は42人のうち女性は8人、19.0%にとどまる。同委員会のフィリップ・クレーブン会長は当地で8日にあった国際女性デー100周年の記念式典で「今後も女性の障壁を取り除くため発言し続ける」と宣言した。

 日本障害者スポーツ協会も、女性の競技参加を大きな課題ととらえ、昨年初めてジャパン・パラリンピックの会場に保育スペースを設けた。大久保春美技術委員長は「各競技団体からも女性支援を求める声は大きい。メダルを増やすためにも重要」と話す。役員に女性が多いのも障害者スポーツの特徴で、同協会は取り組みを継続していく方針だ。

 今大会、開催国のカナダは55人の選手団のうち19人を女性が占めた。同国パラリンピック委員会のカーラ・カルトロー会長によると、冬季大会はアイススレッジホッケーが男性中心のため女性の割合が下がるが、夏季大会の男女比はほぼ半々だという。同会長は「今大会の女性選手の活躍、輝くさまをみてほしい」と力強い。

(2010年3月13日)

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