反発の声・・・「文化が違うのかね」と首かしげ
和歌山県太地町のイルカ漁を題材にした米映画「ザ・コーヴ」が長編ドキュメンタリー賞を受賞したことに、地元の太地町では反発の声があがる一方、イメージダウンを心配する声も聞かれた。
「ザ・コーヴ」は米国の環境保護活動家の撮影チームが太地町へ潜入した映像を中心にした、イルカ漁を告発する映画。漁師や警察の制止をかわして立ち入り禁止の浜へ強引に入り込んで撮影した。イルカが殺される場面もあり、漁師を「ジャパニーズ・マフィア」として描いている。
三軒一高町長と同町漁協の水谷洋一代表理事組合長は、「科学的根拠に基づかない虚偽の事項を事実であるかのように表現しており、遺憾。食文化については地域における長年の伝統や実情を理解した上で相互に尊重する精神が重要」というコメントを発表した。
また、捕鯨の町としての歴史を紹介するテレビ番組の上映会を先月開いた町公民館の宇佐川彰男館長は「ザ・コーヴ」も見た上で「どうして外国に日本のことがちゃんと伝わらないのかね。われわれは、海の恵みに感謝し、毎年慰霊祭も行っている。文化が違うのかね」と首をかしげた。
「ザ・コーヴ」は国内でも5〜6月に公開が予定されている。地元の抗議を受けて配給元の「アンプラグド」(東京都)は、「肖像権の侵害にならないよう地元の一般住民の顔にはぼかしを入れる」と話す。映画中の「イルカの肉が水銀に汚染されている」「イルカ肉を鯨肉として販売している」との主張については、最後に「水銀値の調査結果にはばらつきがある」、「町は反論している」との字幕を挿入するという。
(2010年3月9日)
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