ペット大好き!情報
徐々に仲の良いファミリーとなった菊地由美さんと(左から)はち、くる、おでん=東京都内で
徐々に仲の良いファミリーとなった菊地由美さんと(左から)はち、くる、おでん=東京都内で
プロフィール

 きくち・ゆみ 1974年、米国ニューヨーク生まれ。幼稚園教諭を経て、ラジオの生放送DJに抜てきされ芸能界に。ゲームのイメージモデルや、声優、女優などで活躍。動物福祉活動などについて、ツイッターやインスタグラムで発信している。


菊地由美さんとおでん、はち、くる 犬(メス 12歳、オス 推定10歳) 猫(メス 推定15歳)

家族と動物たち
一緒に命を育む

 一般社団法人「フリーペッツ」はペットと呼ばれる動物たちの生命を考える会として活動。その一員で、各地の小中学校で動物を通じて命の大切さを伝える「命の教室」にも携わっている女優、菊地由美さん。自宅では、夫と2人の子ども、そして3匹のペットと暮らしている。

 「トイプードルのおでんは、結婚前に夫が飼っていた女の子。この子に会うのが目的で、デートを重ねていたくらいです」

 おでんが“赤い糸”となり、2人はめでたく結婚。夫妻とおでん水入らずの幸せな日々を送ることに。さらに、翌年からファミリーのメンバーが増えていく。

 きっかけは、路上でカラスに攻撃され重傷を負い、瀕死(ひんし)状態になっていた子猫を菊地さんが保護したことだった。

 「散歩時、おでんが血だらけの子猫を発見しました。すぐに動物病院に連れて行って治療し、三日三晩看病しましたが、最期にまるで『ありがとう』と言うみたいに『ミャー』と弱々しく鳴いて旅立ちました。悲しくて、無念で、切なくて・・・。一生であんなに泣いたことがないくらい、泣き暮らしました」

 その無念な出来事を契機に、飼い主のいない猫を捕獲して避妊手術をし、元の場所に戻す「TNR活動」や、保護するレスキュー活動に参加。

 「最初は運転手として活動していました。ある時、数匹の猫をレスキューし、どうしても引き取り手が現れなかった子を引き取ったのです」

 それが白猫の「くる」だった。ここで、ひともんちゃく。それまでずっと、菊地さん夫妻の寵愛(ちょうあい)を一身に受けてきた、お姫様気質のおでんの逆鱗(げきりん)に触れたのだった。

 「おでんのうなり声と、くるの猫パンチで荒れに荒れ、最初はかなり心配でした」

 不穏な関係の続く中、調整役として現れた救世主が、温厚な「はち」なのだ。

 「2011年、愛護団体の代表が年末年始の預かりボランティアを募集していて、2週間くらいなら、と預かったのが柴犬のはちでした」

 はちは炎天下の8月、東京都内の路上を放浪中、保護されたという経歴だった。

 「はちは何をされても怒らず謙虚な子。うなったり、ほえたり、かんだりしたこともありません。おでんとくるがけんかをすると上手に調整し、なだめてくれるので、家に平和が戻りました(笑)」

 2週間の預かりの約束が、いつしか半年になり、そのまま菊地家に迎えた。その後、夫妻に長男、長女が誕生。

 「子どもや動物たちと一緒に暮らす醍醐味(だいごみ)を日々感じています。これからも人と動物の良い関係づくりや命を育む大切さを伝えていきたい」と幸せそうにほほえんだ。

 (文・宮西ナオ子、写真・圷真一)