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花形冴美さんと人なつこい「うーちゃん」。額のV字模様が特徴=横浜市の花形ボクシングジムで
花形冴美さんと人なつこい「うーちゃん」。額のV字模様が特徴=横浜市の花形ボクシングジムで
プロフィール

 はながた・さえみ 1984年横浜市生まれ。大学時代からボクシングを始め、元WBAフライ級王者の花形進さんのジムに入門。師の名をリングネームに。現在、東洋太平洋女子ミニフライ級王者、世界ボクシング評議会女子アトム級4位など。試合情報は、花形ボクシングジムのサイトで。

花形冴美さんとうーちゃん ウサギ ロップイヤー (メス 4歳)

王者もうならす
驚き高速パンチ

 ボクシングの東洋太平洋女子ミニフライ級王者の花形冴美(さえみ)さん。所属する花形ボクシングジム(横浜市)を訪ねると、ジム内をぴょんぴょん跳び回るウサギの姿が・・・。そこへ花形さんが「うーちゃん!」と追いかけてきて抱き上げる。ジムには見慣れない(?)ほっこりした光景なのだ。

 「うーちゃん」と呼ばれるウサギは、ジムの上の階にある選手寮で4年前、花形さんが飼い始めた。その出会いは偶然-。

 「いつも試合に応援にきてくれる知人のところに、チケットを渡しにいったんです。そこにウサギが3匹いて。ペット店で売れ残っていたので、かわいそうで引き取ってきた、1匹飼わない?と」

 長い垂れ耳が愛らしいロップイヤーで、3匹とも不安そうに震えている。これは何とかしてやりたいと思ったが、ペットを飼った経験もなく、しかもジムの寮暮らし。

 悩んでいると、知人は「ケージとか飼育に必要な物は全部そろえたし、初心者でも大丈夫!」。おそるおそる、ジムの花形進会長に電話して聞くと「ウサギ? いいよ、ちゃんと世話するんだぞ!」とあっさりOK。会長もペット好きなのが幸いした。

 かくしてうーちゃんは、花形さんの個室へおさまった。寮の後輩の女性ボクサーも世話を手伝ってくれることになり、名前も分かりやすい「うーちゃん」に。

 「数日もするとケージから出て、部屋を歩き回るようになりました。なついてくれたんでしょうが、うーちゃんはツンデレが激しくて、基本、ツンですね。かまってほしいときには、私の周りをグルグルし、頭をくっつけてきて、なでて!とアピールします」

 驚いたのは「高速パンチ」。1秒間に10回ほど、ババーッと前足を震わせる。「汚れを振り落とすしぐさみたいですが、この速さはスゴイなと」。東洋太平洋王者をもうならせる。追いかけっこも好きだし、食欲旺盛で何でも食べる。飼い主に似たのか、たくましく育った。

 「でも食べ過ぎは禁物ですね。この前、おしりの周りが汚れているので、おかしいなと体重を量ったら、1キロ増えて3.3キロ。太って上手に毛繕いできなかったようです。すぐに減量して2.6キロをキープ。おしりもきれいになりました」

 うーちゃんの額には、大きなV字模様がある。飼い始めて数週間後の試合に勝ち、模様に気づいて、はっとした。「うーちゃんは、ラッキーウサギかもしれない」。その翌年、東洋太平洋王者を獲得したのだ。

 「今年は世界タイトルを目指します!」

 (文・宮晶子、写真・坂本亜由理)