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バイオリンの練習をする大和さんの膝に乗って甘える礼旺=東京都内で
バイオリンの練習をする大和さんの膝に乗って甘える礼旺=東京都内で
プロフィール

 やまと・かな 1982年、北海道生まれ。4歳からバイオリンを始める。東京芸術大音楽学部付属音楽高校を経て同大卒。2007年の第13回日本モーツァルト音楽コンクール奨励賞受賞。10年より東京都交響楽団第2バイオリン奏者。

大和加奈さんと礼旺 ★ヨークシャーテリア (オス 7歳)

楽譜でウトウト
寝顔かわいくて

 東京都交響楽団のバイオリニストとして活躍する大和加奈さん。自宅に帰ると、いつも愛犬「礼旺(れお)」が大喜びで迎えにきて、ソファに座ると膝の上を占領する。

 練習を始めようと楽器を持っても、礼旺は大和さんから離れない。そのうち美しいバイオリンの音色に心地よくなるのか、楽譜の上に顎をのせ、ウトウト・・・。

 「譜面をめくろうとしても、礼旺がその上で寝ているので、次に進めなくて。寝顔がかわいいので起こせないんです」

 礼旺は大和さんの2匹目のペット。子どものころは父の転勤のため引っ越しが多く、なかなか飼う機会がなかったが、高校に進学してから、初めてウサギを飼った。

 「ウサギはとてもかわいかったですね。亡くなって何年かして、今度は犬を飼おうと家族で決めました」

 近くのペット店にいた黒いモップのような子犬が気に入った。「れお」という名が浮かび、他の犬にはない漢字を探してあてたとか。

 「そうしたら名前の通り、食欲旺盛、好奇心旺盛に育ちました。テーブルにも上がるし、家族が食べ物を落とすとダッシュで奪いにきます。トイレはペット店の人が最初にバッチリしつけておいてくれましたが、それ以外は全然だめですね」

 膝蓋骨(しつがいこつ)脱臼が多い犬種と聞き、予防のサプリメントなどを飲ませてきたおかげか、音楽派の家族とは対照的?に骨太の“アスリート”に成長。小さな体なのに、いすやテーブルの上をぴょんぴょん跳び回る様子は、小型犬というより小さなライオンのよう。

 「(手塚治虫作の)ジャングル大帝レオ君、とも呼んでます。家の中では自分が一番偉いと思っていますね。実際そうですが」

 散歩も大好き。夕方5時を知らせる、地域の屋外放送があると、お出かけに備えてウオーミングアップを開始。外に出ると、顔なじみのお巡りさんや宅配の人、クリーニング店など、ご近所に愛嬌(あいきょう)をふりまくことも忘れない。

 「家族の出迎えと見送りも毎回欠かさないですね。私がコンサートで遅く帰ってきても、必ず玄関に来て大喜びしてくれます。でも礼旺に見送られて家を出た後、忘れ物に気づいたりしてすぐ家に戻ると、グワグワと鳴いて怒るんです。せっかく覚悟して見送ったのに、もう一度見送らなきゃいけないの!?と文句を言ってるんでしょうか」

 礼旺としては、いつも“アンコール”なしでお見送りしたいようだ。

 (文・宮晶子、写真・高嶋ちぐさ)