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鼓を前にポーズをとる藤舎呂凰さんと愛犬レン「鼓の音がすると、レンは逃げてしまいますが・・・」=東京都内で
鼓を前にポーズをとる藤舎呂凰さんと愛犬レン「鼓の音がすると、レンは逃げてしまいますが・・・」=東京都内で
プロフィール

 とうしゃ・ろおう 1975年生まれ。東京都出身。藤舎流の若手邦楽囃子方として海外でも多数公演。尾崎仁彦(きみひこ)の名で声優、ナレーターも。現代音楽にも進出し、リーダーを務めるユニット「竜馬四重奏」で今年7月、アルバム「NEO ZIPANG」でメジャーデビュー。

藤舎呂凰さんとレン ★柴犬(オス 3歳)

一緒に紋付き袴
外国人にも人気

 紋付き袴姿で登場してくれたのは、古典芸能で鼓などを演奏する邦楽囃子方(はやしかた)・藤舎呂凰さんと、愛犬のレン。日頃から和服で舞台に立つ飼い主を見習ってか、レンの紋付き姿も決まっている。

 「一見おそろいに見えますが、レンの紋付きはペット店で買ったもので、紋が足跡マーク! お正月やお祭りのときにこの姿で出かけると、注目を集めます。外国からの観光客の方も、オー、シバイヌ!って声をかけてくれて。日本犬は世界で人気なんですね」

 4代続く囃子の家に生まれた藤舎さん。歌舞伎や日本舞踊の演奏をベースに活動。分野を超えた音楽にも取り組み、和楽器とバイオリンのユニット「竜馬四重奏」では鼓の仁として海外公演を行い、和の魅力を発信している。

 そんな藤舎さんにとって、レンは、日本犬の素朴さ、愛らしさを兼ね備えた、自慢の愛犬なのだ。  「レンは初めてのペットです。子どものころから鼓の稽古で忙しく、ペットには全く縁がありませんでした。最近になって友人から柴犬の魅力を教わり、ペット店で出会ったレンを迎えました」

 人懐こく優しい性格の子犬で、一目ぼれだった。好きな恋愛アドベンチャーゲームのキャラクター「神宮寺レン」から命名。「タレ目で女性に優しいところがそっくり」とか。

 「レンを連れて実家に行くと、両親はびっくりしましたが、すぐにかわいがられるようになりました。お行儀がいいし、甘え上手。どこに連れていっても平気です」

 実家に行くときはもちろん、旅行に出かけるときも電車で一緒。すっかり家族の一員となったレンだが、いくつか妥協しなければいけないことも・・・。

 例えば音。レンは大きな音が嫌いで、ペットボトルをつぶすのも怖がるほど。当然、鼓の稽古を始めても、「早くやめて・・・」という顔をされるので、家ではなかなか練習できない。

 また、音を良くするために演奏に出かける前、鼓(大鼓)の革を電熱器で焙(ほう)じるのが習慣だったが、レンが電熱器でやけどすると危ないので、仕事先で焙じるように。先輩に「ちゃんと家でやってこい」と言われつつ、なんとか大目に見てもらっている。

 「できる限りレンを優先します。というのも、レンと暮らして、自分はずいぶん変わりましたから。前はいつも、せかせかと慌ただしかったのが、今は不思議なほど大らかになりました。毎日レンを褒めたり笑ったりして、感情も豊かになった気がします」

 レンへの愛情で、藤舎さんの音楽もますます豊かになっていきそうだ。(文・宮晶子、写真・圷真一)