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杉野さんに抱かれるエース。後列右はエースを描いた押し花作品=横浜市で
杉野さんに抱かれるエース。後列右はエースを描いた押し花作品=横浜市で
プロフィール

 すぎの・のぶお 1966年、福岡県生まれ。押し花作家の両親の影響から、植物を生かした多彩なアートを提唱。全国のファンに押し花を教える傍ら、「世界押花芸術協会」を設立し、海外でも広く活動を行う。12月17~24日、東京・日本橋三越本店で「押し花アート 杉野宣雄展~思い出コラージュ」を開催。

杉野宣雄さんとエース ミニチュアシュナウザー(オス 9歳)

一緒に森を散歩
作品素材ゲット

 日本を代表する押し花アーティストとして世界的に活躍する杉野宣雄さん。

 愛犬の名前も植物にちなんだものかと思いきや、「エース」とスポーツ系。杉野さん夫妻がテニス好きなので名づけたそうだが、そのイメージ通り体格がよく元気なミニチュアシュナウザーだ。

 「子どものころ、拾ってきた犬が早くに死んでしまい、悲しい経験をしました。それ以来、犬を飼うのは避けてきましたが、妻はずっと飼いたいと思っていたんです」

 娘も小学生になったころ、ついに飼うことに。妻は初めてなのであまり大きくはなく、しかし骨太な犬をと、この犬種を選んだそうだ。

 「妻と娘がブリーダーの所から連れてきた子犬を見て、えっ?と思いました。かわいい顔を期待していたら、ずいぶん老け顔だったから」

 四角いおじいさん顔が特徴のシュナウザーだが、愛らしいしぐさで家族のアイドルに。エースが一番じゃれたがる相手は体の大きい杉野さんだ。

 「荒っぽく体当たりして転がったりするんですが、それが楽しいようです。犬同士の遊びのつもりでしょうか」

 もともとはネズミ捕りに活躍したシュナウザー。そうした犬の本能的な部分が見られて面白いという。

 「例えば、寝る前に必ず穴掘りをします。今は座布団、その前は革張りのソファを掘っていました。革を張り替えたりして大変なんですが、犬の習性ですから止められません」

 杉野さんもエースとの散歩で、自然の中から押し花の素材を見つけることも多いという。鮮やかな花だけでなく、身近な落ち葉や枯れ葉も魅力的な素材なのだそうだ。

 「エースと歩くと視線が下向きになるので、足元の植物に目がいくんです。そこで犬の排せつ物を拾うふりをして、草むらを探したりして。一人でガサガサやってたら怪しいですが、犬がいるので助かります。エースに連れられて森に分け入り、虫くいで美しいレース状になった葉っぱを見つけたりします」

 飼い主の手伝いもしているエース。杉野さんがエースを描いた作品も、フキやヨモギなどの葉を使い、エースの素朴な優しさを表現している。

 「最近は年を取ったせいか寝ていることも多くなり、僕が長い留守から帰っても出迎えに来ません。でもミカンが大好きで、僕が食べ始めると、分けてもらえるのを知っているから飛んできます」

 これからの季節、ミカンをもらえる機会が増えるのを楽しみにしているエースだ。(文・宮晶子、写真・五十嵐文人)