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森恒二さんが大事に育てているカーペットパイソンのオス。体長は1メートル62=東京都内で
森恒二さんが大事に育てているカーペットパイソンのオス。体長は1メートル62=東京都内で
プロフィール

もり・こうじ 1966年生まれ。東京都出身。日大芸術学部卒業後、漫画家に。格闘技を題材にした「ホーリーランド」はドラマ化された。2008年から「ヤングアニマル」誌に連載の「自殺島」は、5月末に単行本の第11巻が発売された。

森恒二さんとヘビ、トカゲたち カーペットパイソン(オス 3歳)ほか

一緒に暮らす夢
仕事部屋で実現

 漫画家森恒二さんの住まいの一階奥にある、小さな仕事場をのぞいてみた。そこは、漫画家の仕事部屋というより、爬虫(はちゅう)類のペットショップのよう。壁一面に並んだ水槽から、何種類ものヘビやトカゲが、静かに森さんを見下ろしている。

 「飼い始めてまだ3年余りですが、成長するし、繁殖させたりして増えてしまうんですね」と森さんはにっこり。

 最初に飼ったヘビは、ダイナミックな柄のカーペットパイソン。オスは1メートル62、メスは2メートルほどに成長した。他にもボールパイソンや、「世界一肌触りがいい」といわれるベーレンパイソン、活発なガータースネークなどがいる。トカゲも数種類。

 スポーツマンのような体格の森さんが太いカーペットパイソンを抱っこ?すると、なかなかの迫力。だが見た目と違い、ヘビたちはみんなおとなしい。

 「カーペットパイソンなどは小型犬ものみ込めるんですが、おっとりしていて飼いやすいんですよ。ほら、触ってみませんか?」

 子どものころからヘビやトカゲが大好きだったという森さん。母親が嫌がるので飼えなかった。「今、その思いを実現しているんです」

 実は最初に飼育したのは犬で、代表作「ホーリーランド」の原稿料で購入したミニチュアダックス「ホーリー」だった。現在11歳になる。

 「昔から犬も好きでしたが、実際に飼って衝撃を受けました。これほど人間に寄り添い、コミュニケーションをとろうとする動物がいるなんて」

 森さんの犬への信頼は、現在連載中の「自殺島」に表現されている。自殺未遂常習者の主人公が子犬の「イキル」に出会い、ともに狩猟をして生活するようになるのだ。

 「でも犬はたくさんの愛情を必要とするので、仕事部屋にこもりっきりの私ではなく、妻と一緒にいますね。私のような生活だと、爬虫類がちょうどいいんです。仕事の合間にふと眺めて、美しい!カッコイイ!と感動する。月に数回、餌を食べさせる瞬間は、彼らの捕食者としての魅力を感じます」

 仕事中も常に生き物たちの命を感じ取っている森さん。職業柄いろいろなことを試したくなるそうで、飼育需要の多いランキンスドラゴン(ローソンアゴヒゲトカゲ)などの繁殖にもトライ。繁殖させた動物はペットショップに無償譲渡するという。

 「自然から生き物を預かっているので、そのお返しになればと。かつての自分のような子どもたちに喜んでほしいですね」(文・宮晶子、写真・高嶋ちぐさ)