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セキセイインコの「トリゾー」を手の指に止まらせる椎名佐千子さん=東京都内で
セキセイインコの「トリゾー」を手の指に止まらせる椎名佐千子さん=東京都内で
プロフィール

しいな・さちこ 1982年生まれ。千葉県出身。小学4年で全日本ちびっこ歌まね大賞準優勝。以来、さまざまな大会で賞を獲得。2002年日本レコード大賞新人賞受賞。11年日本作曲家協会奨励賞受賞。

椎名佐千子さんとトリゾー セキセイインコ(メス 3歳)

表現力 人顔負け
ビールで晩酌も

 生後3カ月でペットショップからやってきたとき、雄雌の判別がつかなかった。半年間、成鳥用の餌をお湯で溶き、スプーンで直接口に入れて育てた。初めて飼うセキセイインコ。インターネットなどで研究したところ、オスのようだったので、「トリゾー」と名づけた。トリゾーは椎名佐千子さんから、たっぷりと愛情を受けて育った。

 演歌歌手の椎名さんが家にいるときはケージから出してもらい、部屋の中を飛び回っている。ある日、トリゾーのお気に入りの場所に産み落とされた小さな卵を見つけた。

 「びっくり、メスだったんです!思わず、男の子の名前をつけてごめんなさいって謝りました。でもいまさら変えられない。名前を呼ぶと、ピヨッと答えて鳴いたりするし・‥」

 おそらく初めて産んだ卵は無精卵。かわいそうだが撤去した。するとトリゾーはまた産卵。この繰り返しが続いた。「全部で6~7個は産んだと思いますよ」

 調べてみると、卵を産むのは鳥にとって大きな負担になる。擬卵を置けば落ち着くことも知った。すぐに擬卵2個を購入して巣箱へ。以後トリゾーは産卵をやめ、今もけなげに擬卵を温め続けている。

 「ひとまず安心ですが、少し興奮状態が続いている気がします。トリゾーはとても表現力が豊か。鳴き方や動作で、求めていることがわかるようになりました」

 椎名さんが他の人と話をしているとき、焼きもちを焼いて「ギャアアアア」と激しく鳴く。まだ遊びたいのに無理にケージに入れようとすると、抵抗するような声も出す。椎名さんが歌のレッスンをすると、まねて歌ったりする。

 ネイルの手入れを始めたり、何かを書き始めたりすると、椎名さんめがけて飛び降りて邪魔をする。

 極め付きは大のビール党。缶を開けると、どこからかすぐに飛んできて、ピチャピチャと飲み、目をパチパチとさせる。

 「実は一度、ビールジョッキの中に落ちてしまったことがあるんです。慌てて救い出し、洗い流しましたが、ビールの味を覚えたのかしら?鳥のくせに鳥らしくない行動が多いですね。夜更かしもするし、私の手のひらで眠ってしまうし。そんなトリゾーと一緒の生活が楽しくてたまりません」

 いつでも一緒にいたい。最近は仕事以外の旅を控えているし、真っすぐ家に帰ってくるようにもなった。トリゾーは、椎名さんのライフスタイルを変えてしまうほど、いとおしい存在になった。

 (文・宮西ナオ子、写真・戸上航一)