ペット大好き!情報
湯浅誠さん夫妻と愛猫のにーたん(左)、みーちゃん=埼玉県所沢市で
湯浅誠さん夫妻と愛猫のにーたん(左)、みーちゃん=埼玉県所沢市で
プロフィール

ゆあさ・まこと 1969年生まれ。東京都出身。東大卒業後、社会活動家として貧困問題などに取り組む。2008年末、東京・日比谷公園の「年越し派遣村」村長となって注目され、その後、内閣府参与も務める。本年度より法政大現代福祉学部教授。

湯浅誠さん夫妻とにーたん、みーちゃん 猫(オス 7歳、メス 推定6歳)

家なき2匹迎え
幸せのだんらん

 反貧困ネットワーク事務局長として活動している湯浅誠さんは、2匹の猫と仲むつまじく暮らしている。

 埼玉県内の自宅アパートにおじゃますると、玄関のキャットタワーがまず目に入る。キッチンや居間には大きな猫模様のマットが敷かれ、愛猫家の空間そのものだった。

 「猫を飼うと、小物も猫になっちゃうんですねえ」と湯浅さんは照れ笑い。

 2匹の猫のうち、メスの「みーちゃん」は早速、ニャーニャーと話しかけるようにあいさつに来た。もう1匹の「にーたん」は?と見回すと、隣の部屋から緊張した様子でこちらを見ている。

 「みーちゃんは人なつこいんですが、にーたんは子猫の時から気が小さくて人見知りなんです」

 最初に家族入りしたのは、にーたん。湯浅さんのホームレス支援活動が縁になった。

 ある男性にアパートを紹介したところ、きょうだいの子猫2匹を飼い始めてしまった。「野宿の人たちは犬や猫を家族として大切にする人が多いので、気持ちはよく分かります。でもそのアパートでペットは困るので、だれかに預かってもらうよう頼みました」

 1匹は男性が「引き取る」と言って連れて転居し、残された兄貴分の「にーたん」を湯浅さんが預かることに。

 「でも私も妻も猫を飼ったことがなかったので、引き取り手を探しました。1カ月後に見つかりましたが、その時はもう、にーたんに情が移っていました。とにかくかわいくて、寝てる姿にも癒やされています」

 にーたんはあまりにも気が弱い猫だった。「夏の暑い日に玄関を開けていたら、野良猫が入ってきたんです。ケンカになる!と思ったら、野良猫はにーたんの前を素通りしてフードをカリカリ。こんなに無視されていいのか!」

 それでもおもちゃでよく遊び、アパートの下の階の子どもたちとも仲良しに。幸せな住まいを手に入れたのだ。

 2匹目の猫「みーちゃん」は東日本大震災後、福島県の被災動物シェルター「にゃんこはうす」から引き取った。

 「妻がシェルターに手伝いに行き、せめて1匹でも預かりたいと連れてきました。トラバサミか何かで左前脚をなくしたんですが、とても元気。にーたんとも平和に付き合っています」

 湯浅さん夫妻が居間のテーブルに着くと、にーたんはテーブルの上、みーちゃんは妻の膝の上を占拠する。「家族4人」のだんらんは、だれにも邪魔されないぬくもりに満ちている。

 (文・宮晶子、写真・平野皓士朗)