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お気に入りの服を身につけた愛犬マギーとクルチ駐日トルコ大使夫妻=東京都渋谷区のトルコ大使館で
お気に入りの服を身につけた愛犬マギーとクルチ駐日トルコ大使夫妻=東京都渋谷区のトルコ大使館で
プロフィール

セルダル・クルチ 1958年生まれ。同国外務省などを経て、2012年春、駐日トルコ共和国大使として日本に赴任。
シネム・クルチ 1979年生まれ。2年前、大使と結婚。日本では東日本大震災の被災動物施設を訪問するなど幅広く活動。

クルチ駐日トルコ大使夫妻とマギー ゴールデンレトリバー(メス 4歳)

二人の縁結び役
ご近所でも人気

 東京都渋谷区にあるトルコ共和国大使館。故丹下健三さん設計のモダンなガラス張りの建物に入ると、奥の階段からゴールデンレトリバーの「マギー」がうれしそうに駆け降りてきた。取材者を歓迎してくれるので、体をなでると、今度は自分のおもちゃをくわえてきた。

 マギーに続いて姿を現したクルチ大使夫妻は、愛犬のはしゃぐ姿にニコニコ。「マギーは遊んでくれそうな人には、すぐおもちゃを持ってくるんですよ」と話す。

 マギーは、大使夫人シネムさんが結婚前、トルコ国内の動物シェルター(保護施設)から引き取ったという。

 「昔から動物が好きで、シェルターのボランティアもしていました。あるとき、衰弱して人を寄せつけない子犬のマギーと出会い、幸せにしてやりたいと思ったんです」とシネムさん。名前はアメリカのアニメのキャラクターからもらったそうだ。

 「日本もトルコも犬好きが多い。多くの共通点のうちの一つです。トルコでは大型犬が人気ですが、残念ながら飼いきれずに手放す人もいて、シェルターも増えています」と大使は説明する。

 マギーはやがて大使とシネムさんを結びつける。公園でマギーを散歩させていたシネムさんは、犬好きの大使と知り合いに。マギーの具合が悪くなったとき、大使が動物病院へ連れていってくれたのをきっかけに、2人は親しくなったという。

 持ち前の明るさで人を引きつけるマギー。不幸な子犬時代は、もう想像できない。

 「犬の素晴らしさは愛情によって引き出される。犬も家族ですから、うちには息子が1人、娘(マギー)が1人いますといつも話しています」。目を細める大使に、シネムさんも「マギーは私より大使を慕っていますよ。夜寝るときも必ず大使と一緒で、私の方には来ないんです」。

 来日後、夫妻はよくマギーと散歩に出かけ、マギーは近所の人気者に。レストランやケーキ店など、おやつをもらう行きつけの場所もできた。

 「特にお世話になったのは、近くに住む区の動物ボランティアの方です。マギーが皮膚アレルギーになったときは、体にいいフードをいただいたり、とてもかわいがっていただきました。日本にはおしゃれな犬の服が多くて、マギーにはキモノも買いました。私だってキモノは持っていないのに」とシネムさんは笑う。

 近く駐米大使として赴任するため、日本を離れワシントンへ向かう予定の大使一家。マギーはかの地でも「大使犬」として人気を集めそうだ。

 (文・宮晶子、写真・圷真一)