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愛犬のコボを抱く女優の宇田川さや香さん =東京都渋谷区で
愛犬のコボを抱く女優の宇田川さや香さん =東京都渋谷区で
プロフィール

うだがわ・さやか 千葉県出身。映画・舞台女優。今月から放送開始のWOWOWのドラマ「ネオ・ウルトラQ」(中井庸友監督)に出演。劇団江戸間十畳の団員としても活躍中。

宇田川さや香さんとコボ ミックスチワワ(オス 3歳)

明るく根気よく
信頼の絆を結ぶ

 映画や舞台で活躍する宇田川さや香さんの愛犬は、ロングコートとスムースコートのミックスチワワのコボ。3歳になる男の子だ。

 「コボは生後4カ月のときに山口県から来ました。物心ついてからとても苦労をしてきたので自信を喪失し、いつも震えている子でした」

 コボが生後2カ月のとき、ある高齢者夫妻に飼われたのだが、夫の病気のために飼育不可能に。看護師に預けられ、さらに犬の保護活動をしている人の手に渡ったという経緯がある。宇田川さんはインターネットの引き取り手募集に掲載されたコボの姿を見て、その愛らしさに一目ぼれし、家に迎えることになった。

 しかし、性格形成に大切な生後4カ月になるまで、見知らぬ人間に預けられてきたコボは、人間不信の一歩手前になっていた。笑顔で迎える宇田川さんを見ても、まともに目を合わせようともせず、容易に心を開いてくれない。

 「獣医師さんにも難しい子を引き取ってしまったねと言われるくらい。でも犬を飼うのは初めてだったので、むしろ、こんなものかなと・・・」

 持ち前の明るさで宇田川さんは、その日からコボの閉ざされた心に到達しようと努力した。

 散歩に行っても震えて歩こうとしないコボ。宇田川さんは毎朝毎晩、根気よくコボを抱いて外に連れ出し環境に慣れさせた。やがてコボが犬同士の交流を好むことに気がつき、今度はドッグランやドッグカフェなどに足を運んだ。

 こうして少しずつコボとの信頼関係を築いていったのだが家の中でもコボは遠くから宇田川さんの様子をうかがっているだけ・・・。宇田川さんがコボを見ると、さっと目をそらしてしまうのが常だった。

 ある日のこと。コボがいつものように遠くから遠慮がちに宇田川さんを見ているのに気がついた。また目をそらされてしまうかな、と思いながらコボを見た宇田川さんは驚いた。コボがしっかり宇田川さんを見つめ返したのだ。

 「感動しました。家に来て初めてアイコンタクトができたんです!コボは勇気を出したのだと思います。気合が感じられましたから・・・。私たちは恋人同士のようにしばらく見つめ合っていました。あの日のことは忘れられません」

 以来、宇田川さんとコボはしっかりとした絆で結ばれベストパートナーに。コボは成長し、散歩も大好きになった。

 「コボは私の気持ちを察することができるようです。仕事で忙しいときは決して邪魔をしないし、悲しいときは背中を貸して泣かしてくれる。コボはお兄さんであり、お父さんみたいな存在です。ね、コボ、そうよね?」

 宇田川さんが同意を求めると、コボはつぶらな瞳で宇田川さんをまっすぐに見つめ返した。(文・宮西ナオ子、写真・高嶋ちぐさ)