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「玉ちゃん、しいちゃんのコンビです」と語る筋太郎さん=東京都内の自宅で
「玉ちゃん、しいちゃんのコンビです」と語る筋太郎さん=東京都内の自宅で
プロフィール

たまぶくろ・すじたろう 1967年東京都生まれ。86年にビートたけしさんに弟子入り、翌年に「浅草キッド」を結成。現在、TBSラジオ「たまむすび」の金曜レギュラー。本文中の著書などの詳細は本人のブログ(名前で検索)で。

玉袋筋太郎さんとしいちゃん

親身な世話受け
元気を取り戻す

 浅草キッドの玉ちゃんこと玉袋筋太郎さんの自宅はペットがいっぱい。リビングルームにはインコのケージが3つ、ウサギが1匹、外にはナマズとメダカの水槽。その中でピョンピョン跳ね回って存在感をアピールしていたのがヨークシャーテリアのしいちゃん。「最初は静かだったので、しずちゃんと名付けたんだけど、こんなに元気になって」と目を細める。

 妻の紀子さんが、虐待を受けた犬を保護している団体の関係者から「処分されそうな犬たちがいるの。1匹どう?」と頼まれたのが、しいちゃん。昨年8月に家に迎えた。しいちゃんは6歳だった。

 「当時はガリガリにやせて、後ろ足に異常があって、よく歩けなかったし、口も歯槽膿漏(のうろう)がひどくて…。かわいそうでした」。よほど人間にひどい目にあったのか、警戒心が強く、吠(ほ)えることも鳴くこともできず。散歩に外へ出ると、怖がった。夫妻にも、なかなか懐かなかった。

 いつの間にか、しいちゃんが一家の中心に。しいちゃんは歯が悪いので、市販のペットフードに加え、紀子さんの手作りのフードも。時間と愛情をかけて、信頼関係を築いていったという。

 ある日、玉ちゃんがテーブルの上を見ると、野菜と鶏肉の料理が置いてあった。玉ちゃんは紀子さんが自分のために作った酒肴(しゅこう)だと思って、食べたら、薄味だった。「私の健康のことを考えているんだなあ」と感激。そこへ、紀子さんが現れ、「あらっ、しいちゃんのご飯だったのに」。

 バスルームに見慣れないシャンプーがあった。玉ちゃんが使ってみたら、使い勝手がよい。湯上がりの香りもよい。髪もサラサラ。1週間ほど使い続けた。ふと見ると、犬用と書いてある。紀子さんは「それっ、しいちゃん用なの。あなたが使っていたシャンプーより高いのよ」。でも、玉ちゃんはしいちゃんのことだから、怒れない。

 玉ちゃんはその前から、ダイエットに励み、体重を24キロ減らした。その体験を「タイガーダイエット」(ベースボール・マガジン社)という題の本にまとめようと、パソコンに向かっていると、ケージから出たインコが肩に乗ってくる。それを見て、しいちゃんもちょっかいを出そうと跳び回り始める。パソコンの周囲はにぎやかに。でも、邪魔されても、怒れない。

 しいちゃんは体重を1キロほど増やし、後ろ足もリハビリでよくなった。今では大事な家族の一員である。

 「しいちゃんは、傷ついた心も癒やされたのか、明るくなった。でも、疲れて帰ってきたときとか、癒やされるのは、私のほうかも」

 (文・草間俊介、写真・川上智世)