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村上香住子さんとオープンカフェでくつろぐ猫のピカビア。縫いぐるみのような姿が注目のまと=都内で
村上香住子さんとオープンカフェでくつろぐ猫のピカビア。縫いぐるみのような姿が注目のまと=都内で
プロフィール

むらかみ・かすみこ フランス文学翻訳家。「フィガロジャポン」のパリ支局長などを務め、ファッションジャーナリストとしても活躍。猫の著書に「パリ猫銀次、東京へいく」。

村上香住子さんとピカビア

外ではおすまし
家ではわんぱく

 ファッションジャーナリスト村上香住子さんは2006年以来、二度目の登場。前回は猫の「銀次」だったが、銀次は亡くなり、今回は新しく迎えたアメリカンカールの「ピカビア」。耳がくるりと上を向いて、かわいらしい。名前はフランスの画家フランシス・ピカビアからもらった。普段は「ピカ公」と呼んでいる。

 村上さんは近くの公園の周りをピカ公と散歩するのが最近の楽しみだという。服を着てハーネスをつけて歩き、カフェでは縫いぐるみのようにおとなしく座り、人々の注目をあびる。

 「猫でもこんなふうに散歩できるのねと、たくさんの人が声をかけてくれます。この前なんか、その犬、なんていう種類ですか?と聞かれました。猫だって散歩するし、おしゃれもするんです」

 ピカ公は村上さんにとって3代目のパートナー猫。これまでも個性的な猫と暮らしてきた。

 1980年代、ファッション誌の仕事のためパリに赴くときは、アビシニアンの「サド侯爵」という名の猫と一緒だった。2005年に帰国したときは、パリで迎えた銀次を連れてきた。

 「銀次は4年前の5月、17歳で亡くなりました。銀次の思い出から逃れようと、再びパリへ行ったんです」

 それでも悲しみの癒えない日々を送っていたところ、親交のある女優のジェーン・バーキンさんの長女から「アメリカンカールの子猫をプレゼントしたい」と言われた。

 「彼女がいうには、銀次の魂が家に帰ってくるためにも、その器となるべき猫が必要よ。でも、日本の入国検疫で子猫を係留させるのがかわいそうなので、気持ちだけいただき、日本で同じアメリカンカールを探しました」

 ブリーダーのところで出会ったのが、ピカ公。グレーの毛が銀次に似ていた。

 ピカ公は外ではおとなしいが、家の中ではわんぱくで、テレビからテーブルまでジャンプして遊ぶ。時には体をサラダボウルにつっこんでしまう。

 村上さんが横になって本を読んでいると、「肩に乗せて」と走り回ってせがむので、まっすぐに座りなおす。「まるで、こうるさい亭主がいるようです」と笑う。

 それでも、のんびり屋のピカ公がいることで、村上さんの気持ちも明るくなった。

 昨年、東日本大震災の復興支援「アマプロジェクト」を、ジェーン・バーキンさんらの協力で立ち上げ、被災地支援の手作りブレスレットを販売している。

 「ピカ公とレストランにいくと注目され、ブレスレットについても聞かれることがあるんですよ」。ピカ公もボランティアに猫の手を貸してくれているようだ。

(文・宮晶子、写真・川上智世)