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大きな目がチャームポイントのあんこ。長沢久美子さんにすっかり甘えている=都内の公園で
大きな目がチャームポイントのあんこ。長沢久美子さんにすっかり甘えている=都内の公園で
プロフィール

ながさわ・くみこ 1960年生まれ。横浜市出身。80年代、女性コーラスグループ「シュガー」のメンバーとして活躍。解散後はソロ活動を経て、企画・デザイン会社経営。

長沢久美子さんとあんこ フレンチブルドッグ(メス 4歳)

出先で一目ぼれ
「ゆとり」くれた

 1981年発表のヒット曲「ウエディング・ベル」で知られる「シュガー」のメンバーだった長沢久美子さん。解散後は、広告デザインの仕事で多忙な日々を送っているが、それを癒やしてくれる存在が愛犬の「あんこ」だ。

 あんこという名は、長沢さんが和菓子好きだから。

 ボール遊びには目がないようで、長沢さんに「投げて投げて」とせがみ、何度でも走って取りに行く。元気いっぱいだが、「こんなふうによく遊ぶのは春と秋だけですよ。夏は暑がって動かないし、冬は寒がって布団にくるまったまま。私が帰っても出迎えにきません」と笑う。

 あんことの出会いは、東京都内のトリミングスクール。長沢さんがその学校のDVD製作を担当したとき、トリミングのモデル犬として、まだ子犬だったあんこが学校に来ていた。一目ぼれした長沢さんは「もし、もらい手が決まっていなかったら、私がこの犬を飼ってもいいですか」と、聞いてしまった。

 それまで犬と暮らすつもりはなかったのに、あんことの出会いは長沢さんの心の中に何か変化を起こしたようだ。

 あんこが来て間もなく、1週間ほどまとめて休みを取った。そして、あんこと近所を散歩したり、他の犬の飼い主と話をしたりして、ゆったりした日々を過ごした。

 「そういう時間は初めてでした。今まで走りながら落っことしてきたものが、たくさんあったんじゃないかと気づいたんです」

 家には、あんこというおしゃべり相手ができた。大学生の子どもは「家事もなにも頼りにならない」が、あんこの面倒はよくみてくれるとか。

 「あんこから見ると私がボスで、息子を下に見ているようです。親子ゲンカすると、あんこは息子のほうにつくんですが、弱い者を守ってやっているつもりなんでしょう」

 あんこがきっかけとなり、長沢さんの犬の世界は深まった。トリミングスクールの関係者とともに、犬とのよりよい共生を目指して、2年前、NPO法人「シュガープロジェクト・フォー・ドッグズ」を立ち上げた。その活動で最も力を入れているのが、テレビ番組として放送された「犬へのラブレター」。

 「飼い主さんに愛犬へラブレターを書くことを勧めています。あらためて書くことで、犬は飼い主の人生を共に生きている存在なのだと実感できると思います。今まで気づかなかった犬の気持ちを理解するきっかけになったりして、よりよいコミュニケーションにつながっていきます」

 人と犬がもっとうまくつきあえれば、捨て犬や不幸な犬も減っていくと長沢さんは信じている。(文・宮晶子、写真・高嶋ちぐさ)