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「チェリーはビロードのような柔らかい毛が魅力」と語る吾妻節穂さん=神奈川県鎌倉市の自宅で
「チェリーはビロードのような柔らかい毛が魅力」と語る吾妻節穂さん=神奈川県鎌倉市の自宅で
プロフィール

あづま・せつほ 1945年神奈川県生まれ。53年から日本舞踊を習い、後に吾妻徳穂師に師事。現在、吾妻流幹部。2009年から東京芸大邦楽科准教授も務める。

トイプードル(メス 6歳)

いたずらも黙認
孫のような存在

 日本舞踊吾妻流の吾妻節穂さんの住まいは、神奈川県鎌倉市。静かな寺に隣接した風情あるたたずまいだが、家の中から、元気なワンワンという声が。愛犬チェリーが、玄関で跳びはねてはしゃいでいるのだ。

 「私が帰宅したときも喜んで、玄関と廊下をピストンのように行ったり来たり走り回るんですよ。子犬のときから元気さは変わりませんね」と吾妻さん。

 2.7キロと小柄だが、活発さは人一倍(犬一倍?)なのだ。

 チェリーは6年前に、仙台市の弟子から贈られたという。

 「その前にコーギー犬のウェンディを飼っていましたが、14歳で死んでしまい、落ち込んでいたんです。すると、弟子が自分のトイプードルに子犬ができたので、明日にも連れていきますと。突然でびっくりしましたが、子犬を見るとかわいくて」

 4月に迎えたので、「チェリー」と名づけた。

 吾妻さんの生活は多忙。東京芸大で週2回学生を教え、鹿児島や仙台にも出稽古に通う。休みはほとんどない。そこで、チェリーの世話はもっぱら同居する兄夫婦。

 「特に兄が飼育係です。チェリーも兄も散歩が大好きなので、朝夕1時間ずつでかけています。おかげで兄は80になっても足腰が丈夫。犬友達と会うのも楽しみのようです」

 大人3人の家で、チェリーはまさに孫のような存在で、話題の中心となっている。

 「先代のウェンディも賢くて優しい、とてもいい犬でしたが、チェリーはまた別のかわいさがありますね。表情がとても豊かで、ちょっとすねて横目でちらりとこちらを見る表情など、とても面白いです」

 あまりに活発なので、何かの拍子に家をとび出し迷子になっては大変と、首には常に名前と電話番号を書いた迷子札を装着し、猫のように鈴までつけている。

 「毛色が真っ黒なので、家の中でも闇に紛れて姿がほんとに見えなくなるんです。鈴をつけたら、リンリン、チリチリとチェリーが動く様子がよく分かり、安心です」

 これならいたずらをしても、すぐ見つかりそうだ。

 「まあ少しはいたずらもしますが、兄がチェリーを見てしみじみと言うんです。こんな小さな手で、小さな体で、何かしてもたいしたことはない。いいよいいよって。みんな甘いですね」

 疲れて帰ってきても、チェリーを見たとたんすべてを忘れて笑ってしまうという吾妻さん。小さなチェリーだが、一家の健康を支える大切な存在になっている。

 (文・宮晶子、写真・神代雅夫)