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岸本さんと姫子。散歩に出ると、みんなに愛きょうを振りまくという=東京都内で
岸本さんと姫子。散歩に出ると、みんなに愛きょうを振りまくという=東京都内で
プロフィール

きしもと・かよこ 1960年静岡県生まれ。1977年女優デビュー。映画「HANA-BI」で日本アカデミー賞優秀主演女優賞。最新情報は 公式サイト で。

岸本加世子さんと等々力姫子 シェットランドシープドッグ(メス 1歳)

落ち込んだ心に
幸せ運んできた

 女優の岸本加世子さんが「姫子!!」と呼ぶと、愛犬のシェットランドシープドッグの「姫子」が家から元気に走って出てきた。うれしそうにはしゃいで、みんなにあいさつして回る。

 「4カ月の訓練を終えて帰ってきたばかりです。私が甘やかすので、せっかくのしつけが、崩れに崩れてしまって…」と笑う。

 犬も猫も好きな岸本さん。少し前まで犬の「ジョリ」を飼っていたが、今年初め、12歳で亡くなった。突然の死で、すっかり落ち込んでしまったという。

 その様子を心配した、岸本さんが尊敬する映画監督が、ジョリに似ている犬を探して、プレゼントしてくれたのが姫子。監督の家の住所(東京都世田谷区等々力)にちなみ、「等々力姫子」と命名された。

 「姫子を渡された時は、本当に驚きました。監督や周りの人たちがこんなに心配してくれていたんだと感謝で胸がいっぱいになりました」

 毛色と優しい目がジョリにも似て、姫子は子犬の魅力いっぱい。トイレから何から世話を始め、急に忙しくなった。岸本さんの気持ちは、一気に明るくなったという。

 「こんなに大きな幸せがやってきたのは、きっとジョリが成仏してくれたからだと確信しました」

 姫子の素晴らしいところは、とにかく明るい性格。だが、成長するにしたがって問題も出てきた。岸本さんの父が散歩に連れ出すと、ぐいぐいリードを引っ張ったり、車やバイクにほえたり。

 そこで、姫子を監督に紹介してくれたという訓練士に相談すると、「早いうちに訓練所に入れたほうがいい」。1週間くらいかと思ったら、何と4カ月という。

 「最初は無理ですと断りましたが、姫子のためと説得され、長野県の訓練所へ入れました。私も姫子会いたさに何度も長野へ通い、一緒に訓練しました」

 やっと9月に戻ってきて、いまは姫子との水入らずの生活を満喫している。

 「前のジョリは父のほうが仲良くしていましたが、今は私も自由な時間が増えたので、姫子と長く過ごせるのがうれしいです」

 ただし、音に敏感な姫子だけに、ちょっと困ることが。

 ある夜、岸本さんが缶ビールをプシュッと音を立てて開けると、それまで熟睡していた姫子が跳び起きて、ワンワンと大騒ぎ。どうやらプシュッは姫子に警戒音と認識されたらしい。以来、ビールでも猫たちにやる缶詰でも、開けるたびに「ワンワンワン」。

 「タオルでくるんで開けても、風呂場に持っていって開けても、聞こえちゃう。どうしたらいいんでしょうね」

 心おきなくプシュッとやれる日はまだ先のようだ。

 (文・宮晶子、写真・五十嵐文人)