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「アトムは、飲み友達なんです」と語る萩岡松韻さん=都内の自宅で
「アトムは、飲み友達なんです」と語る萩岡松韻さん=都内の自宅で
プロフィール

はぎおか・しょういん 1957年東京都生まれ。80年、父から四代萩岡松韻を継承。2005年芸術選奨新人賞。現在、東京芸大教授。CD、演奏会などの情報は 公式HP で。

萩岡松韻さんとアトム プードル(オス 9歳)

シャンパン好き
良き「飲み友達」

 山田流箏曲を代々受け継ぐ萩岡松韻さんの家は、東京都世田谷区の住宅街にある。玄関のすぐ奥は舞台稽古もできる広い座敷になっている。この稽古部屋に、愛犬「アトム」を撮影のために、連れて来てもらった。

 「稽古部屋は普段、アトムを出入り禁止にしています。でも、アトムは走り回ったりしないので、あまり問題ないのかもしれませんね」と萩岡さん。

 プードルのアトムはとにかく抱っこ好き。もともと縫いぐるみのような姿をしているが、家族に抱っこされるといつまでも動かず、本当に縫いぐるみに間違えられそうだ。

 「床の上にいることはまずありません。いつも人の腕にしなだれかかっている。犬っぽくないですよね。昔の犬のように主人を守ろうとかいう雰囲気はまったくありません」と苦笑する。

 萩岡家ではこれまで、北海道犬、シェットランドシープドッグ、ヨークシャーテリアといろいろ飼ってきた。先代のヨークシャーテリアは、弟子にも愛嬌(あいきょう)を振りまいていたという。

 その犬が死んだときは悲しみにくれ、二度と犬は飼うまいと思ったそうだが、次女がどうしても飼いたがり、アトムをペット店で見つけた。

 「次女がいうには、プードルでも和風な顔をしているので、日本のアニメのキャラクターの名をつけたそうです」

 だが、名前に反して?おとなしい性格のアトム。別荘に一緒に連れていき、学生を大勢呼んだら、具合が悪くなってしまった。病院に連れていったら、「単なるストレスでしょう」。

 7歳の時には白内障になったが、手術を受け、黒々とした目を取り戻した。

 「でも、年をとって、真っ黒だった毛が、だんだんグレーになってきました」

 毎日、奥さんに抱っこされ、次女に甘えながら、平和に過ごすのがアトムの幸せ。だが、夜は萩岡さんの「飲み友達」になるという。

 ジャズをBGMに、ワインやシャンパンを毎晩楽しむという萩岡さん。そのとき、決まって隣に座るのがアトムで、シャンパンをちびちびなめるのが大好き。さらには、おつまみの空豆も好物とか。

 「わが家で付き合ってくれるのはアトムだけ。やっぱりオトコ同士ですね。唯一の飲み友達です」

 29日には、東京・三越劇場で萩岡会定期演奏会を開く萩岡さん。稽古場に箏(こと)の音が響くと、アトムも気持ちよさそうに聞いているとか。やはり箏の名門の犬らしい。

 (文・宮晶子、写真・五十嵐文人)