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猫に囲まれて暮らす新美さん。カテキン(左下)、グルテン(左上)、バニリン(中央)、タンニン(右)、左側が特注のキャットタワー=都内の自宅で
猫に囲まれて暮らす新美さん。カテキン(左下)、グルテン(左上)、バニリン(中央)、タンニン(右)、左側が特注のキャットタワー=都内の自宅で
プロフィール

にいみ・けいこ 1962年愛知県豊橋市生まれ。写真集多数、エッセーも。猫の雑誌で連載中。本人の公式ブログ「 犬と猫がよろこぶ写真の撮り方 」で撮影術を紹介している。

新美敬子さんと6匹の猫たち タンニン(オス12歳)、カテキン(オス10歳)、グルテン(メス9歳)、バニリン(オス2歳)、マリージョゼフィーヌ(メス14歳)、リモネン(オス4カ月)

正直な猫たち
自分を映す鏡

 世界を回って街角の猫や犬を撮り続けているカメラマンの新美敬子さん。これまでに約60の国・地域を訪れ、「世界の街角猫さんぽ」「世界の旅猫105」などの写真集を出している。都内の自宅には6匹の猫がいる。他に3匹の猫の遺影も飾ってある。「すべて拾ったり、譲り受けたりした猫です」

 新美さんは愛知県豊川市の県立小坂井高校で美術部に在籍し、絵の勉強で写真を撮り始めた。実家にはいつも猫がいた。大学に進んだが、いつの間にか犬猫を中心とするカメラマンになっていた。

 一番の年上は14歳になる全身真っ黒なメスの「マリージョゼフィーヌ」。生まれたばかりのところを都内で拾われた。

 「ペルシャ系だと一目で分かりました。こんないい猫が捨てられているなんて、東京ってすごい所だと思いました」。友人の猫とカップルになり、生まれたのが茶色のオス12歳の「タンニン」。

 マンションの3階に住む新美さんは、南向きの窓にキャットタワーを自分で設計し、建築業者に作ってもらった。猫たちはそこに集まっていたが、窓の外に集まるカラスが猫にちょっかいを出すようになった。全身真っ黒で、カラスの仲間と思われたマリージョゼフィーヌは、他の猫から意地悪されるようになり、いつも別室にいる。

 他に白にしましまのオス10歳の「カテキン」、三毛猫のメス9歳の「グルテン」、バニラ色のラグドールのオス2歳「バニリン」、そしてオス4カ月の「リモネン」。栄養素の名前が多いのは、猫はあまり役に立たないけれど、せめて名前だけは私のためになってほしいという思いからだという。

 リモネンは殺処分される寸前にボランティア団体に保護され、新美さんの元へやって来た。「自宅の広さから猫は6匹までと決めています。当時は5匹だったので」

 殺処分寸前だったため、人間不信?でいつも隠れている。写真はリモネンとマリージョゼフィーヌを除く4匹になった。

 6匹もいると、さぞ世話は大変でしょう?と聞くと、「6匹いると、食費だけで月3万円ほど。予防接種など健康管理にもお金がかかります。亡くなると、葬儀を挙げることにしているので、葬儀代が1匹5万円…で大変です」という答え。

 それでも猫を愛する理由は? 新美さんは言う。「私にとって猫って自分自身を映す鏡のような存在です。猫は正直に生きていると思うんです。街角の猫を見ると、そこの住民の人柄まで分かったりします。それが私を猫に向かわせているのでしょうね」

 (文・草間俊介、写真・川柳晶寛)