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「みくは私の娘です」と語るかんのゆうこさん=東京都内で
「みくは私の娘です」と語るかんのゆうこさん=東京都内で
プロフィール

かんの・ゆうこ 東京都生まれ。東京女学館短大卒。絵本の著作多数。「星うさぎと月のふね」は、プラネタリウム番組化された。「ふゆねこ」(講談社)の絵はこみねゆらさんが担当。

かんのゆうこさんとみく シンガプーラ(メス 10歳)

猫界の妖精?
以心伝心の娘

 「ふゆねこ」という猫の絵本を出版したばかりのかんのゆうこさんの自宅には、絵本に登場する猫とそっくりなシンガプーラの「みく」がいる。いや、絵本のほうがみくにそっくりか? この絵本の文をかんのさんが担当した。母親を亡くした女の子の元に、白い猫が訪ねてくるという悲しいけれど心温まるストーリーだ。

 みくは10歳、いわば熟女。シンガプーラはその名の通り、シンガポールが原産。公認されている猫の純血種の中で最小とされる種類で、みくは3キロほど。

 艶やかで美しい毛並みを持つ。聞き分けが良く、カメラ目線の要求にも愛らしく対応してくれた。まるで猫界の小さな妖精。

 かんのさんは猫を飼いたいと思ったが、猫は未経験だったので不安があった。どの種類が良いかといろいろ調べ、シンガプーラが人に慣れやすいと知ったので、選んだという。

 ブリーダーを探し、生まれる前から予約した。生後4カ月まで親元で育ったみくが、かんの家にやって来た。

 「赤ちゃんの時は目と耳だけがやたらと大きく、痩せているものだから、まるで映画に出てきたグレムリンのようでした」

 現在は大きな黒目がちの瞳が魅力的で、表情豊かな耳が感情を巧みに表す。

 「子猫の時はもちろんかわいいけれど、年をとってからは、もっとかわいい!?性格が良くて、どこの獣医師さんに行っても、いい子だねと褒められます」

 かんのさんがみくに夢中ならば、みくはかんのさんに尽くし続ける。忠犬ハチ公ならぬ「忠猫みく」。

 「夫には『みくはまるで、ゆうこの付き人だね』とよく言われます。私に尽くし、いつもベタベタとついて来ますよ~」

 さながら、みくは「ゆうこ命」状態だ。かんのさんのほうも「みくは私の娘」と言ってはばからない。「仕事をしている時も、みくは膝の上か、パソコンと私の間に座り、待っています」

 名前を呼べば、名犬さながら、どこからでも猛スピードで走ってきては、かんのさんの胸に飛び込む。

 「みくは、私の思っていることもすべて分かってしまうんです。例えば、『そろそろお風呂に入ろうかな?』と思った瞬間に、もうお風呂場に先回りして待っているとか。逆に、爪を切ろう、あるいは、お薬を飲ませようと、私がみくにとって嫌なことをすると思った瞬間、姿をくらまします。だから、絶対に隠しごとはできません」

 まるで超能力者のようなみく。取材中も、ゆうこさんの足元で幸せそうに毛づくろいをしながら、満足そうに話を聞いていた。

 (文・宮西ナオ子、写真・中西祥子)