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「つむぎ(左)とゆうきが着ているウエアは私のデザインです」と語る舞坂さん=都内の公園で
「つむぎ(左)とゆうきが着ているウエアは私のデザインです」と語る舞坂さん=都内の公園で
プロフィール

まいさか・ゆきこ 歌手、ドッグセラピスト。1996~2002年宝塚歌劇団。母と姉妹による音楽ユニット「ママ エ セフィーユ」でも活動中。本文中のCD情報などは HP で。

舞坂ゆき子さんとつむぎ、ゆうき トイプードル(メス、オス 8歳)

犬好きが高じて
ブランドを設立

 宝塚OGの舞坂ゆき子さんは犬好きが高じて昨年、犬用のウエアなどの「chu(クー)・che(チェ)」というブランドを立ち上げた。そのきっかけとなったのが、トイプードルの「つむぎ」と「ゆうき」だ。

 舞坂さんが小学生だった1985年8月、父親(歌手の坂本九さん)が日航機墜落事故で亡くなった。翌月、母親(女優の柏木由紀子さん)が犬を飼おうと突然言いだした。ブリーダーが数匹の子犬を自宅に連れてきた。姉(シンガー・ソングライターの大島花子さん)と相談し、1匹のマルチーズを選び、桃吉と名付けた。

 舞坂さんは「父が突然いなくなり、母は私たちのことを考えてくれたのでしょうね」と振り返りながら話す。

 桃吉は、愛情をもって接すれば、ペットは必ず家族になり、悲しみを癒やしてくれることを教えてくれたという。

 舞坂さんは兵庫県の宝塚音楽学校へ進み、同歌劇団で6年間過ごした。故郷の東京を離れている間に、桃吉は14歳で亡くなった。その翌年、同歌劇団を退団し、家族のいる東京に戻った。舞坂さんは「歌劇団で頑張った自分へのご褒美として、また犬を飼おう」と思い、メスのトイプードルを迎え入れた。

 舞坂さんの本名の姓は「大島」。それで、「大島紬(つむぎ)」という、いわば言葉遊びで、つむぎと名付けた。近所に住む祖母もつむぎを見て、「私も欲しくなった」ときょうだいのオスを迎え入れた。「(舞坂さんが)大島紬なら、こちらは結城(ゆうき)紬で」という理由で、ゆうきと名付けた。ゆうきが3歳の時、祖母は散歩などがきつくなり、ゆうきも舞坂さんのところへ。 

 ゆうきはその後、アレルギーでかゆいのか、自分で掻(か)いて皮膚を傷つけるようになった。それで、傷を防止するため、服を着せた。

 「最初は、犬にウエアなんて、と思ったんですが、いつの間にか楽しくなって。ゆうき、つむぎもウエアを嫌がらず、ウエアを選ぶという楽しみが出てきました」

 自分でも犬のウエアをデザインするようになった。デザインは独学。自分のブランドを立ち上げた。

 また、日本では処分される犬が多いと聞き、人と動物の絆のための活動を始めた。その思いが犬を捨てないでと呼び掛ける「ボクものがたり」という曲につながった。この曲は口コミで広まり、今年9月、CD化された。「CDの売り上げの一部は近く、犬の保護団体などに寄付し、HPで発表します」

 母親が飼ってくれた犬が悲しみを癒やしてくれた。その経験が、活動の原点になっているようだ。

 (文・草間俊介、写真・五十嵐文人)