ペット大好き!情報
暖かい季節になり、ご機嫌な様子のカメ。「散歩が大好きなんです」と六角さん=都内で
暖かい季節になり、ご機嫌な様子のカメ。「散歩が大好きなんです」と六角さん=都内で
プロフィール

ろっかく・せいじ 1962年生まれ。兵庫県出身。演劇の「善人会議」(現・扉座)の創立メンバー。映画「鑑識・米沢守の事件簿」に主演。本文中の舞台情報は HP で。

六角精児さんとカメ 種類不明(メス 7歳)

相棒は脱走犯
でも仕事の神

 六角精児さんの私生活の相棒は、カメ。もう7年間も同居している。が、名前はまだ、ない。

 「ただ、カメと呼んでます。人とカメの関係って、犬や猫のようなものとはちょっと違うかなって」

 そもそもこのカメを買ってきたのは、六角さん本人ではなく、当時の奥さん。4センチくらいのミドリガメだった。奥さんは間もなく実家に帰ってしまい、幼いカメだけが残された。

 「ほっておくことはできないし、ペット店に持っていき、飼育方法をたずねました」

 店員によると、カメはメスで、20年くらい生きるという。ヒーターなどの機器のほかに、抗菌剤を勧められて買った。後に、カメの頭にカビのようなものがついた時、この薬ですぐ治ったそうだ。

 やがて、カメとの微妙なつきあいが始まった。

 「冬はあまり動かないんですが、夏はよく食べ、大きくなります。僕が家に帰ると、水槽の中で、『エサくれ』とバタバタする。あいつ、食べだめするから、毎日やらなくていいんだけど。1週間ほど留守して帰ると、こっちを見ず、ふてくされて?います」

 1カ月ほど留守にする時、友人に預けたが、友人が外のバケツに置いておいたら、いなくなってしまった。仕方ないとあきらめかけたが、少ししたら、バケツに戻っていた。

 「近所の子どもが持っていったんじゃないかな。戻ってくるなんて、何だか縁のあるやつだなあと」

 今では30センチほどに成長。活発で、最近は水槽のふちにつかまり、脱走を試みることも。

 「ある時、コンコロリーンと音がして、びっくりして見にいくと、脱走に失敗してふちから落ちたらしく、底でひっくり返って、がっくりしていました」

 いつの間にか六角さんの生活に溶け込んだカメ。不思議なことに、このカメが来て以来、六角さんの仕事はどんどん広がった。

 「僕にとって激動の7年でした。それをずっと一緒に過ごしてきた。初めて飼う生き物とこんなに長くいたなんて、不思議な愛着を感じます」

 「相棒」の鑑識役が人気となり、主演映画も作られた。現在、出演しているテレビドラマは「居酒屋『亀ちゃん』」の店主役で、やはりカメづいている。舞台では東京「座・高円寺」で「神崎与五郎東下り」に30日まで出演中。多忙な日が続く。

 「これからの季節は、早朝、カメが水槽の中で活発に動く音で目が覚めます。それがいい感じですね」

 (文・宮晶子、写真・高嶋ちぐさ)