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ベランダからカラスを見るのが好きな太郎。「小さいのに活発で、外で遊ぶのが大好きです」と市川左団次さん
ベランダからカラスを見るのが好きな太郎。「小さいのに活発で、外で遊ぶのが大好きです」と市川左団次さん
プロフィール

いちかわ・さだんじ 4代目市川男女蔵の長男。1979年、4代目市川左団次を襲名。「京人形」の左甚五郎、「毛抜」の粂寺弾正、「越後獅子」の越後獅子などを演じる。歌舞伎座さよなら公演に出演中。

市川左団次さんと太郎 チワワ(オス 4歳)

湖にドブン、でも
お出掛け大好き

 日本各地の舞台に立つ歌舞伎俳優、市川左団次さん。愛犬・太郎との出会いも、福岡県の博多座に出演中のことだった。

 「ホテルの近くのペット店で偶然、太郎と出会いましてね。東京から急いで家内を呼び、太郎を家に連れて帰ってもらいました」

 当時、左団次さんには愛犬の「もも」がいた。ポメラニアンのメスで、その友達にやはり小型犬が欲しいと思っていたところ、太郎を見つけたのだ。

 話は「もも」にさかのぼるが、実はももは、左団次さんと奥さんの縁結び犬だった。

 「もともと家内が飼っていたんです。興味があったので、最初のデートのときから、犬飼ってるんでしょ、連れてきたら?と言ってね。家内と結婚したのも実は、ももと暮らしたかったからなんですよ」と、左団次さん。

 本音か冗談かはともかく、ももがとても左団次さんになついていたのは本当。毎晩寝る前、30分も左団次さんの顔をぺろぺろなめ、奥さんが焼きもちを焼くほど?親密な時間を過ごしていた。

 だが、ももが高齢のためあまり遊ばなくなってきたので、元気を取り戻してもらおうと太郎を迎えることにした。

 「太郎につきまとわれて、ももは最初迷惑そうでしたが、そのうち自分からちょっかい出して、よく遊んでいました。いいお姉ちゃんぶりでしたよ」

 しかし、1年ほど前、17歳でももは死んでしまった。居間の棚の上には、ももの写真とお骨。花も添えてある。

 「ももと違って、太郎は活発です。舞台が休みの間は、箱根などちょっとした旅行によく連れていくんですよ。あるとき湖で一緒にボートに乗ったら、身を乗り出して湖にドブン。ハーネス(胴輪)を付けていたので、すぐ引き上げたけど、ひやっとしましたよ」

 以来、車に乗せるときなど、外出時は必ず太郎はハーネス着用だ。

 「チワワとしては“美男子”ではないらしいけど、散歩仲間のママさんたちからはもてるんです。太郎ちゃんをうちの犬とお見合いさせたい、なんて言われるけど、太郎はまったくその気がない。いつもマイペースで、関心があるのは、かみさんだけ」

 今度は、左団次さんが焼きもちを焼きそうだが、取材の間中、太郎は左団次さんのひざの上で満足げ。左団次さんは、舞台に出掛けるまで決して太郎をどかさないと知っているのだ。

 「私は無口でね。食事だっておいしいもまずいも言わないから、家内はいつもじりじりしている。だから太郎がいると助かるんです。会話のきっかけになってくれるから」

 (文・宮晶子、写真・戸上航一)