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おとなしいハンナ(右)とにぎやかなかれん。「2匹を並ばせるのは大変です」と杉尾さん=都内で
おとなしいハンナ(右)とにぎやかなかれん。「2匹を並ばせるのは大変です」と杉尾さん=都内で
プロフィール

すぎお・ひでや 1957年生まれ。兵庫県出身。東大卒。TBSに入社、報道畑を歩み、ワシントン支局長などを経て解説委員に。現在、「みのもんたの朝ズバッ!」「ひるおび!」などに出演中。

杉尾秀哉さんとハンナ、かれん ともにラブラドルレトリバー(メス 8歳)

温厚なまな娘と
天真爛漫な居候

 杉尾秀哉さんの愛犬ハンナは、最近、ちょっとつまらなそうな顔をしている。このところ、大好きな旅行に連れていってもらえないのだ。

 「昨年まではよく行ってたんです。うちの家族旅行はいつだって、ハンナの、ハンナによる、ハンナのための旅行でね。犬連れで船にも乗り、ケーブルカーにも乗り…。でもこの夏は、日帰りで犬用プールに行っただけ。ごめんなあ」と、杉尾さんは愛犬に謝る。

 旅行に行けない原因は、1年ほど前から杉尾家に居候している、ラブラドル犬のかれん。静岡県の友人が海外赴任する間、杉尾家で預かることになったのだ。このかれんが車が苦手なため、旅行の機会がすっかり減ってしまったというわけだ。

 だが、影響を受けたのはそれだけではない。

 「同じラブラドルで、メスで年も一緒なのに、こうも違うものかと」。杉尾さんも驚くほど、2匹の性格は違うのだ。

 おとなしいハンナに対し、かれんはものすごく活発というか暴走気味。静岡の家では庭で飛び回っていたらしく、東京の室内暮らしに合わせたしつけは、まったくされていない。天真爛漫(らんまん)なのはいいのだが、人を見ると、ワンワンワンと突進し、「なでてくれ!」と猛アピール。いつまでたっても興奮がおさまらない。

 ハンナはただいすの上に避難し、まゆをひそめてかれんを見つめている。

 かれんが来るまでのハンナの生活は、それは穏やかだった。

 「ハンナは、僕の勤続20年記念に迎えました。最初のうちは、ハンナもそれなりにいたずらしましたよ。でも最近は年のせいかすっかり落ち着いて、静かな老後を迎えつつあったんです」

 多忙な杉尾さんも、帰宅後はハンナと水入らずですごすのが、何よりのリラックスタイムだった。

 だが、今ではそこに、空気の読めないかれんが、ワンワンワンと割りこんでくる。

 「散歩も2匹一緒は無理。家内と交代で1匹ずつ、連れていきます」

 ある日、かれんを散歩に連れて出たら、首輪がするりと抜け、バス通りを走りだした。車にひかれては大変と、杉尾さんは全速力でかれんを追いかけた。

 「あんなに走ったのは久しぶりで、苦しいのなんの。でも、その後検査したら、持病の不整脈が治ってたんです」。ケガの功名か。

 家族旅行は当分お預けだが、かれんのおかげで、杉尾さんもハンナも、忘れられない思い出がつくれそうだ。

 (文・宮晶子、写真・中西祥子)