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「かわいい子どもたちです」とせん徳薫さん=都内の自宅で
「かわいい子どもたちです」とせん徳薫さん=都内の自宅で
プロフィール

 せん・とくくん 日本中華聯合総会会長。1944年台湾生まれ。68年早稲田大へ留学。東京で不動産ビジネスなどを展開。同総会は46年「留日華僑総会」として発足、72年に現在の名前に。

せん徳薫さんとワイジェル、ランボー ジャーマンシェパード(オス 9歳) ロットワイラー(オス 5歳)

賢く従順な兄
甘えん坊の弟

 大きい。ドアを開けると、家の中からジャーマンシェパードがゆっくりと現れた。貫禄(かんろく)十分。獅子のようだ。庭からも黒いロットワイラーが。こちらも大きい。名前はワイジェルとランボー。体重はワイジェルが65キロ、ランボーが62キロ。飼い主のせん徳薫さん(64)とほぼ同じに見える。写真撮影はワイジェルに伏せてもらった。

 大きな犬は目立つ。「ワイジェルより大きな犬とは、すれ違ったことがない」と話す。

 2匹ともトラブルを起こしたり、他人に怖い思いをさせたりしたことはないという。それどころか、「散歩仲間の小さな犬たちとよく遊んであげ、やさしい兄貴分なんですよ」とせんさんはほほ笑む。

 せんさんは台湾で新聞記者をしていた。早稲田大に留学、卒業したら台湾に戻ろうと思っていたが、日本人女性と恋に落ち、結婚、そのまま東京に。日本の台湾系の華僑組織を束ねる「日本中華聯合総会」の会長を務める。

 息子たちも国際性を受け継ぎ、長男は米国に、次男はシンガポールに留学し、それぞれロットワイラー、ジャーマンシェパードを連れて帰った。2匹は東京で亡くなり、今いるのはそれぞれ2代目。

 今のロットワイラーは東京で散歩中に知り合った飼い主仲間が「寂しいでしょう」と子犬を譲ってくれた。名は前と同じランボーにした。

 その前に亡くなったジャーマンシェパードは、シンガポールの警察犬訓練施設から譲ってもらっていた。今の犬もそこから再び迎え入れた。施設でワイジェルとすでに名前がついていた。今は息子は2人とも家を離れ、せんさん夫婦が世話している。

 夫婦は朝5時に起き、せんさんがワイジェルを、奥さんがランボーを連れて散歩に出る。2匹とも夫婦の言うことに従う。リードを引っ張られたことさえないという。

 ワイジェルは警察犬訓練施設で、しつけはほぼ完ぺきにできていた。家の中では自分のポジションを守り、人間のテーブルやベッドには決して近づかない。せんさん夫婦の命令には絶対的に服従する。

 ワイジェルは、4歳年下のランボーに兄として接し、しつけを行った。今でもランボーはまだ甘えん坊なところがあり、いたずらをするとワイジェルがつついたりして注意する。まるで兄弟のよう。

 「2匹とも目の前に食事が用意されても、私がOKするまで決して手を出さない。食べたくて食べたくて仕方がないのに、じっと我慢。そういう時の横顔が一番かわいくて、いとおしい」。ちなみに、2匹でドッグフード20キロが10日でなくなるという。

 (文・草間俊介、写真・中西祥子)