ペット大好き!情報
素朴な雰囲気が魅力のマヤ=山口県で
素朴な雰囲気が魅力のマヤ=山口県で
プロフィール

 かみおおおか・とめ 1965年生まれ。東京都出身。東京理科大卒。建設会社勤務の後、イラストレーターに。「キッパリ!たった5分間で自分を変える方法」がベストセラー。

上大岡トメさんとマヤ ミックス(メス2歳)

犬の前では素直
家族を結ぶ存在

 家族4人で山口県宇部市に暮らすイラストレーターの上大岡トメさん。一家の愛犬「マヤ」は、宇部市が主催した子犬のもらい手探しの会で見つけたという。

 「三匹きょうだいのうち、一匹だけ残っていました。臆病(おくびょう)でプルプル震えていたけど、息子が抱っこして、この子犬がいい!!と決めました」

 甲斐犬と柴犬(しばいぬ)の雑種らしいマヤは、見た目もなかなかりりしい。名前も、「南極物語」をリメークしたディズニー映画「エイトビロウ」の犬ぞりのリーダー犬からもらった。

 ところが、子犬のマヤは何日たっても部屋の隅に小さくなったままで、家族になつかない。

 「猫をかぶった犬なのか、犬をかぶった猫なのか、隅に座ってこっちをじーっとながめているたたずまいも、犬というより黒猫なんですよね」

 やっと家族の隣に座るようになったのは、半年もたってから。それでもお気に入りの場所は相変わらず、ソファと壁の間だ。

 こんなマヤの様子をエッセーに書くと、「その子犬は虐待されていたのではないか」などと心配するメールが。

 「でもマヤは捨て犬でもないし、親犬の家でかわいがられて育ったんです。マヤのきょうだい犬もおとなしいので、性格なんですね」

 ほかにも、エッセーを読んで「昔飼っていた犬を思い出した」という反響も多かったとか。

 「都会では小型犬ブームですが、宇部市の犬の散歩の風景は、昭和30年代のイメージ。素朴な雑種犬が多いんです。マヤも散歩に連れていくと、自然の中を転がるようにしてはしゃぎまわる。そのときだけ、甲斐犬らしくなります」

 もともと犬を飼うきっかけは、息子と娘がほしがったから。上大岡さんも、犬が思春期になる子供たちとのクッション的役割を果たしてくれると期待した。

 「まんまと成功しました。特に息子はマヤをかわいがって、毎日マヤの話をします。でも、息子だけでなく、家族みんな、犬の前では素直になれる。マヤは毎日同じ気持ちでいてくれるので、こっちが触れ合いたいときに、いつでも受け入れてくれるんです」

 静かなるマヤが、いつの間にか家族の中心的存在となったようだ。

 先日、連載エッセーを「いつもとちがう日」(日経新聞出版社)という本にまとめた上大岡さん。近く、マヤのイラストエッセーも出版するという。楽しみだ。

  (宮晶子)