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人見知りのチビだが、「いつも僕の仕事中、そばについていてくれます」と佐藤さん
人見知りのチビだが、「いつも僕の仕事中、そばについていてくれます」と佐藤さん
プロフィール

 さとう・まさる 作家。1960年、東京都生まれ。同志社大大学院神学研究科修了。外務省でロシア外交の最前線で活躍するも、偽計業務妨害の罪で起訴され、現在上告中。

佐藤優さんとホル、チビ、シマ 猫(すべて推定4-5歳)

猫かわいがり
自戒しながら

 東京都心の交通至便な住まいに、最近引っ越した佐藤優さん。その理由は「電車に長く乗っていると議論をふっかけられる割合が増えたため」と、「飼い猫のため」だ。

 その猫とは、白黒模様の「ホル」と、キジトラの「チビ」、茶トラの「シマ」の3匹だ。ホルとチビは、もと野良猫らしく、訪問者を警戒してカーテンの陰に隠れている。シマだけが人なつこい。

 「ホルとチビは、母が団地のベランダで世話していたのを引き取りました。シマは、雪の日に近所のコンビニの前をウロウロしていた。うちにくるか、と声をかけたら、ニャーと答えてついてきたんです。草餅(くさもち)とお茶が好きなので、おばあさんに飼われていた捨て猫ではないかと想像しています」と佐藤さん。

 ホルとチビの後にきたシマは、先輩2匹に遠慮して、いつも本棚の中に入っていた。やがてストレスのせいか、しっぽの毛が抜けてしまった。佐藤さんや奥さんがシマの加勢をしてやるようにすると、だんだん3匹のバランスがよくなったそうだ。

 「前のマンションはペットは2匹までということもあり、引っ越すことにしたんです。今の家は猫の額のような土地の4階建てで、キャットタワーのようなもの。猫たちは毎日階段を駆け回っていますよ」

 居間は2階。見晴らしのよい3階には、佐藤さんのコックピットのような仕事部屋と、その倍くらい広い猫部屋がある。

 「家全体は人間優先ですが、猫部屋はかれらの聖域。人といたい時は僕の仕事部屋や居間に来て、ひとりになりたい時は猫部屋に行くというわけです。特に猫が自分のベッドの中に逃げ込んだ時は、人間は決して手出ししません」

 猫の習性を考え、快適な空間を提供する佐藤さん。

 「猫の扱い方はある意味、官僚と同じ。かれらは物事を善悪ではなく、快・不快で判断して行動しますからね」と皮肉まじりにいいつつも、「ホルちゃーん、シマちゃーん」とかわるがわる愛猫にほおずりする。昔から動物好きだったが、最近特に、猫を愛するようになったという。

 「今の時代、ペットをものすごくかわいがる人が増えていますよね。その理由のひとつに、人間同士が信じられなくなったことがあると思う。僕も周りの人間に裏切られたとも感じましたから。動物は決して裏切らない。しかも、猫というのは自己愛を投影しやすい存在。はまりすぎないように気をつけないと」

 猫の誘惑は限りなく甘いようだ。

(文・宮晶子、写真・中嶋大)