ペット大好き!情報
毬谷友子さんと4匹の犬と猫
「みんな仲良し。私が帰ってきても『あっ、1人増えた』ぐらいの感覚みたい」と笑う毬谷さん=東京都渋谷区で
プロフィール

まりや・ともこ 東京生まれ。女優。1985年宝塚歌劇団を退団後、舞台を中心に活躍。今後の出演予定や本文紹介の「これからは」のCD情報はHP(「毬谷友子公式サイト」で検索)で。

毬谷友子さんと4匹の犬と猫。犬・マル(オス3歳)、ビーちゃん(オス8歳)、猫・かぶ(オス2歳)、モモ(メス1歳)

悲しみ乗り越え
信頼できる家族

 「あのね、どうか悲しまないで。これまでは、どんなにがんばっても、あなたのとなり。でも、これからはいつだって、あなたの中にいる」

 毬谷友子さんの曲「これからは」の一節だ。2年前に愛犬マリーを失い、精神的に立ち直るには時間がかかっていた。つらい日々の中で、マリーの声が聞こえた。

 「マリーが『ママ(毬谷さん)、もう天国についたよ。ここはとってもしあわせなところだよ』と言ってる気がしたんです。それを歌にしました。私のようにペットを亡くした人たちの悲しみを慰められたらと思っています」

 病気がちなマリーがいつかいなくなることは覚悟していた毬谷さんだが、そのつらさは想像以上だったという。

 「病院で冷たくなったマリーを引き取って、車でマリーが大好きだった(長野県の)軽井沢に向かいました。途中の碓氷峠のカーブでこのまま曲がらないでまっすぐ行っちゃおうか、一緒に死のうかと。そのころどうやって生きていたのかわからないですね」

 翌日の朝早く、軽井沢の教会でお別れをした。神父さんがパイプオルガンを弾いてくれた。動物好きの神父さんの心遣いだった。毬谷さんの手元に教会のマリーの写真があった。安らかな顔だ。

 「13年間、父の死も母の死もマリーと乗り越えてきて、家族以上の存在でした。こんなに大きな穴があくとは思わなくて。今は、当時の私のようにペットとべったりの友達を見ると心配です」

 毬谷さんにはマリーとの約束があった。「もしマリーがいなくなったら、お家のない子のママになるよ」と。マリーがいなくなって3週間。ネットで猫の飼い主募集が目に飛び込んできた。

 「1人暮らしだと飼い主を断られることが多いんです。でも、動物にとっていい条件であればいいので、お見合いしてくださいって」 

 かぶは、ホームレスの人に救われた子猫だった。マリーがいない悲しみを一緒に乗り越える相手が見つかった。その後、沖縄で野良犬だったマル。処分寸前だった子猫のモモ。マリーと同じシェルティの「ビーちゃん」も加わり、ちょっとした大家族となった。

 「ビーちゃんは生まれつき目が見えず、8年間も小屋の隅に打ち捨てられていたそうです。生半可な気持ちで飼えないとボランティアさんと十分に相談して決めました。日本では年間30数万匹の犬や猫が処分されています。うちは大河の“四滴”だけど、ビーちゃんが息を引き取る時に、人間に愛されて幸せだったと思ってもらいたいですね」

 (文・星川きよみ、写真・藤原進一)