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映画パーソナリティー☆松岡ひとみのシネマレポート!

週末オススメ映画 42歳非モテ男と18歳フィリピン娘の壮絶すぎる愛の物語「愛しのアイリーン」

2018年9月12日 15:51 | コメント(0)

1995年に新井英樹がスピリッツで連載していた問題作「愛しのアイリーン」遂に映画化。

ポスター.jpg

嫁不足の農村に暮らす全くモテない42歳の男と、貧しくも若いフィリピンの女性の国際結婚を軸に夫婦、親子、家族におけるダイナミックな愛のカタチを描いた異色のラブストーリー。

とにかく、タイトルで騙され、ほのぼのした年齢差、国際結婚のラブストーリーかとおもって観ているととんでもない。覚悟していて観てください!

人間の嫌な部分、そして観たくない部分をこれでもかと見せつけられます。主人公に苛立ちを感じ、フィリピンから来たアイリーンを愛おしく思い、切なさがこみ上げ、自分の感情が心の中で爆発してバランスを失うくらいの衝撃度でした。

跡継ぎ問題に悩む過疎地では嫁を海外からもらうというのは実際にあります。でも

異国の地で生まれ育った人が大恋愛じゃなければ、おいそれと夫を愛し家族になじめるわけがない。

この物語の南国からきたアイリーンが頼れるのは自分の夫だけ。でもその夫は愛し方がわからない。愛に対して真面目すぎるのか不器用なのか?!

「ナゼ、モットヤサシクシテクレナイノ?」と涙ながらにアイリーンが夫に放つ後半の言葉は胸が締め付けられそうでしたよ。

ああ、予告編みただけで泣けてきたよ!

 

 

舞台は、過疎化が進行している山村。主人公、岩男はパチンコ店勤務のモテない42歳のオッサン。同居する家族は年老いた母親・ツルと認知の父親。
仕事から帰ってきて、夜中に親の目を盗んでAVやエロ本をみる岩男。それを、障子の穴から心配そうにのぞく母。なんともやるせない。
 そんな母は、結婚するアテもない息子を不憫に思い、お見合いをセッティングしようとするのですが、岩男は縁談を頑なに拒みます。

 実は、岩男は職場にいるバツイチ子持ちの薄幸そうな清楚系美女愛子好意を寄せていました。岩男に対し、ちょくちょく気があるようなそぶりを見せるため、免疫のない純情中年おじさんは、すっかりその気になってしまっていたのですが、愛子の本性を知りあっけなく玉砕。失意の岩男は、なけなしの貯金280万円を支払って、フィリピンへ嫁探しに。そして、30人の嫁候補と面談の末、面倒くさくなって決めたのが、18歳の生娘、アイリーンでした。お金で買った妻を買った夫と、カネ目当ての妻。打算だらけの国際結婚が成立。岩男がアイリーンを連れて帰ると事もあろうに、父の葬儀中でした。アイリーンをみた母・ツルは激怒し言葉もわからない無邪気なアイリーンに猟銃を突きつけます。彼らは家にはいれずラブホテルを転転としますが、ある日ツルから家に入るお許しがでます。ところがそれには裏があり・・・いやはやそこから地獄のような展開がはじまります。

 

「吉田恵輔監督の想い」

立て続けに、問題作に果敢に挑み、このコミックを10年以上も映画化したいと願っていた吉田恵輔監督に「シネマクルーズ」でインタビュー。

監督の「さんかく」という作品がいまでもベスト10にあげるほど好き。

「さんかく」が公開される2010年以前から監督はこの「愛しのアイリーン」の映画化を企画して、あちこち各映画会社に持ち込んでいたそうです。

10回目くらいからはどうぜプレゼンはとおらないとあきらめかけていたそうなので、ホントに念願叶ってよかったですよね。

 

監督が原作を読んだ時は、とにかく何かわからないけど泣けてしょうがなかったそう。ただその時はまだ若くて、なにに心を動かされたのかはわからなかった。しかし、その後、この物語が自分の作品影響されたのはまちがいない、僕の師匠は「愛しのアイリーン」の原作者新井英樹ですとニコリ。ん〜この原作愛の強さを感じますね。

 

ベストマッチなキャスティング

 

その監督の想いを受け、岩男という不器用な男を演じたのは個性派俳優 安田顕さん。安田さんには原作も脚本も読み込んでもらい。安田さんなりの岩男をつくってきてもらい、僕がそれを確認するというのを繰り返し、自分の想像と違った岩男はそれはそれでおもしろく、調整しながらあの「岩男」ができあがったそうです。

二人の岩男愛の結晶ですね!

 

メイン.jpg

アイリーン役のナッツ・シトイさんは、本場フィリピンで活躍する女優。

「犬猿」という映画の撮影中にビデオオーデションで何人かにしぼり、現地にいって面接。ほんとにアイリーンはいるのか?と不安だったそうですが、

オーデション会場の扉を開けるなり、はいってきたナッツさんをみて「あっ、アイリーンだ!」

言葉を発する前から見つけたそうです。ナッツさんは天真爛漫で、オーデションなのに緊張感もなく、扉を開けた瞬間に顔なじみのフィリピンスタッフをみつけハグして大騒ぎ。それが監督の心を掴んだようです。

 

今回は、夏のシーンと冬、フィリピンのシーンと三回にわけて時間を掛けて撮影しています。

間が空くのは監督にとっては初めての経験だったそうですが、夏編をとったあと、クランクアップ特有のさみしさがこみ上げてきましたが、その後また半年後に会えると思うと楽しみ倍増だったそう。ただ、岩男の母役の木野花さんに夏編で灼熱の太陽の下でのさつえいでかな体力を消耗させてしまったので、

冬まで生きていてくださいねとお願いはしました(笑)

間をかけて、撮影するというのは昨今では贅沢かも知れない。も、この自然の雪、田舎の夏の雰囲気、フィリピンのアイリーンの住む町、これはCGでは絶対にごまかせないと思います。

 

クリーンを通して嘘をつけない。それにこの物語は本物の「愛」のお話だから。

 

 

愛しい原作を10年以上思い続け、恋が成就したかのような監督の清々しい笑顔がとても印象的でした。

 

二度と見たくはない、もうあんな胸が締め付けられるような気持ちになりたくないと思うのですが、あまりにも強烈にどのシーンも脳裏に焼き付いてもう一回だけみてみよう、もう一回とこの物語にハマってしまいました。

 

 

あなたの愛しい一本になるかもしれません。

 

「愛しのアイリーン」http://irene-movie.jp/

 

9月14日から名古屋は公開です

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松岡ひとみ

松岡ひとみ
レポーター、テレビタレントを経て、2010年から映画パーソナリティとして活動。東海地区を中心に、新作映画のみならず旧作から自主映画、短編映画まで取材し、テレビやラジオ、雑誌など各媒体で紹介。また、新作映画の舞台挨拶・記者会見の司会など、東海地区を中心とした映画イベントシーンにおいて欠かせない存在で、通称「映画のお姉さん」。様々な監督との交流も深く、日本各地で映画監督が主催の映画祭に行くことが趣味。
“映画伝道師”として多くの方に映画を愛していただけるような人になるのが夢です!

Twitter @m1103
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