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澤田貴美子の「つながる“いのち”」
澤田貴美子の「つながる“いのち”」

第65回 『和式トイレ、洋式トイレ、だれでもトイレ』

冬将軍の到来で、ぐっと冷え込みが厳しくなっている今日この頃ですが、みなさま体調はいかがですか?

今回のテーマは「トイレ」。

前回まで「性について考える」をテーマに、3回連続でコラムを綴らせていただきました。その次のテーマが何でトイレ??と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

「性」とは全く関係が無さそうに感じるワードですが・・・
いやいや、私の中ではグルグルといろいろ繋がっておりまして・・・。

以前から、いつかこのテーマについて綴りたい!と思っていたので、今回は満を持してこのテーマについてを綴らせていただきたいと思います。

イラスト

突然ですが・・・
みなさんは、和式トイレ派ですか?
それとも洋式トイレ派ですか?

いきなりの質問ですみません。

ずっとずっとコレが気になっていていたんです。
なので先日、ある場所に集まってくださったみなさんに、アンケートを取ってみました。

すると・・・
洋式トイレ派90%に対して、
和式トイレ派10%!!

想像していた通り、圧倒的に洋式トイレ派が多数でした。

今や、家庭での和式トイレも洋式トイレにリフォーム出来る時代。

家庭での洋式トイレって、どれくらいかな?と調べてみたところ・・・総務省統計局発表の、平成20年住宅・土地統計調査では、洋式トイレ保有率は89.6%とのこと。

先日のアンケートとぴったりで、何ともビックリでした。

やはり、世の中のご家庭では、トイレの主流は、洋式トイレ。確かに洋式トイレは、メリットもたくさんあります。

洋式トイレの方が、かなりの節水にもなると言われていますね。
トイレメーカー、TOTO株式会社さんのHPによると、従来トイレの洗浄1回に13リットルを必要としていたのに対して、最新のecoトイレでは、何と4.8リットル。 約50年前頃までは、1回に20リットルを要したトイレだったそうなので、すごい進化ですね。

そして高齢社会の現代では、しゃがむ姿勢の辛さを訴える高齢者の方も多く、実際に、先日私が行ったアンケートでも、「膝が痛いので断然洋式です!」とのコメントも多数でした。
なので、姿勢が楽!という点では、洋式トイレのポイントは高得点。
介護が必要な方が増えた現代では、洋式トイレは欠かせないアイテムですね。

実際に、足が不自由で介護認定を受けている夫の母も、今でこそトイレで排泄は不可能になってしまったのですが、トイレでの排泄が可能であった頃には、洋式トイレのおかげで、トイレで排泄することが実現出来ていました。
同じく足が不自由で介護認定を受けている私の父も、洋式トイレのおかげで、トイレでの排泄が可能な状態です。

このように、高齢者や要介護者の方々等には、大変ありがたい洋式トイレなのですが・・・
近年の問題の中に、子どもたちが「和式トイレが使えない問題」があります。

駅や公園などの公共の場所では、まだまだ和式トイレは多いですよね。また、文部科学省による、平成28年4月1日現在の「公立小中学校のトイレの状況調査の結果について」の発表では、「公立小中学校におけるトイレの全便器数は約140万個であり、そのうち洋便器数は約61万個(43.3%)、和便器数は約79万個(56.7%)であった」
と発表されています。

洋式トイレが増えたな、と感じる公立小中学校ですが、それでも約6割は和式トイレなわけです。

しかし・・・実際にご家庭のトイレは約90%が洋式。そのため、和式トイレが使えない、という子どもたちがとても多い、という問題も提起されています。

しゃがむという動作は、本当に大事なんですよね。それも日常生活の中で。
日常的にしゃがみ込む動作をしていると、股関節の柔軟性や、足首の柔軟性に良い影響を与えるだけでなく、足腰の筋力を鍛える、と言われています。

駅のトイレで、
「和式しか空いてないから、お先にどうぞ」と声をかけられる経験、ありませんか?
駅や商業施設のトイレで、トイレ待ちの行列に並んでいる時、私はかなりの確率でこの場面を経験します。

先日も、とある駅のトイレで、前に並んでいた方々が次々に、「和式で良ければ空いてますよ」と、順番を譲ってくださいました。私にしてみれば、ラッキー!という感じなのですが、よくよく考えてみたら・・・

先頭の高齢者の女性、こちらはなんとなく理解出来ました。
次の20代女性、うーむ・・・。丈の長いワイドパンツだから、下げる時に気になる、とかなのかなぁ。そして次は小学生、うーむ・・・。そんなこんなで、私の順番に。

これ、しょっちゅうです。
私としては、洋式トイレも次々と人が座れば、便座がそこそこ・・・だよなぁ、と思うし、和式ウェルカム~~!なのですが、小学生に和式をパスされると、流石に、うーむ・・・と感じてしまったりします。

日ごろ、妊婦さんへ出産準備のための運動指導をしている身としては、和式トイレが使えない小学生に出会う度に、20年後の彼女の股関節の柔軟性や、下半身の筋力、大丈夫かしら~~??とお節介にも感じてしまうのです。

「類人猿型骨盤の増加が周産期医療に及ぼす影響」についての研究発表をされている先生もいらっしゃるくらい、和式トイレを使わなくなったり、生活スタイルの様々な変化(車社会や家事の機械化など)による、骨盤の変化、という点は大変注目されています。

周産期医療に及ぼす影響のみならず、骨盤の変化によって引き起こされる腰痛の増加にも影響する、とも言われています。

なので、自分自身の健康を守る、という点でも、和式トイレを使える子どもを増やすことは、大切なことだな、と私は感じています。

股関節や足首の柔軟性、下半身の筋力への影響を考えると、もちろん男子にとっても、しっかりしゃがめる、ということはとても大切なことだと感じます。

そんな中、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、トイレが変貌する、というNHK NEWS WEBの興味深い記事がありました。

NHK NEWS WEB 「シリーズ東京五輪今昔物語 トイレは五輪で変貌する」

「和式トイレ、洋式トイレ」の話とはズレますが、

男性も、女性も、LGBTの人も、 すべての人が性別を気にせず利用出来る「だれでもトイレ」の設置についての記事です。

例えば私が、うまれてきた時の性は、女性。でも、男性として生きていきたい、という心を持っている、としたら・・・

入口が「男性トイレ」「女性トイレ」のふたつしかないトイレで、からだが女性なだけに「男性トイレ」に入るわけにはいかないでしょう。こころは男性なのに「女性トイレ」に入らざるを得ないのは、かなりの苦痛を伴うはずです。

「性」はグラデーションであり、どんな「性」を生きるのか、そのひとそれぞれが選ぶ権利がある。

だからこそ・・・

「男性トイレ」
「女性トイレ」
のふたつだけに区別されるトイレだけではなく、
「だれでもトイレ」が当たり前にどこにでも設置される世の中になりますように・・・。

次回の『澤田貴美子のつながるいのち』をお楽しみに。

(2017年12月14日)

澤田貴美子

澤田貴美子(さわだきみこ)

フリーの産前産後フィットネスインストラクターとして、各地の産婦人科クリニックにて、妊娠中や産後、メノポーズ(更年期)の女性への運動指導・乳幼児と母親への育児支援などに従事。また、公益社団法人・誕生学協会認定“誕生学アドバイザー”として、幼児から大学生など幅広い年齢を対象に、いのちの授業「誕生学®」を届けている。

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