小倉京子の「子育てにも“コツ”ってあるんです」

第32回 『6歳:早くお風呂に入らない理由』

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 こんにちは。今回の話題は子どもがお風呂になかなか早く入ってくれない、というお話。

 「早くお風呂に入りなさ~い」という声掛けはどこの家庭でも何度も何度もしているのではないでしょうか。“また今日も急かさないと入らないのか!”と言い過ぎてうんざりだったり・・・・。

 早くお風呂に入って早く寝てほしい、ということを表現を変えて言うと、こんなに子どもの対応が違うんだ! という事例です。

 私の親業訓練講座の受講生さんの事例(お子さんは6歳)からご紹介します。

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親  最近、寝る時間が9時すぎちゃってるね

子  だってお父さんがずっとテレビみてるから・・・・

親  一緒に入るお父さんが遅いから早くお風呂に入れないんだね・・・・・①

子  そうだよ

親  お母さんは 9時までに寝れるように、急いで料理やお風呂の準備をしているのに、間に合わなくて残念だよ・・・・・②

子  お父さんが遅い日はお母さんと入るよ

親  そうしてくれると 助かるよ・・・・・③ ****************************************************************************

 お母さんはお子さんをまったく責めていませんよね。

 「なんで早くお風呂に入らないのよ!」って言ってません。
 「早く入りなさい!」と命令もしていません。

 だから、「お父さんがずっとテレビみてるから」遅くなるんだよ、という理由を自然に話すことができたのでしょう。責めないことで、話しやすい状況・雰囲気になったということですね。

 そして、①の会話のように、お子さんが話したことをまず受け入れています。この時の母親の表現方法は、子どもが言いたかった内容を親の言葉で言い換えて確認する方法をとっています。そういう理由で遅くなっていたんだね、と子どもが言った理由を確認することで受け入れているのです。

 子どもからすると、自分の言い分をちゃんと聞いてくれている、と話がわかってもらえた安心感が生まれることでしょう。

 この確認は、意思の相違を少なくするためにも必要です。違っていれば、そこで子どもが修正することができますし(「ちがうよ、・・・・・なんだよ」)、親が言った内容が合っていればこの会話のように子どもは「そうだよ」と返答するでしょう。

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 しかし、母親としては、理由がわかっただけでは、状況が変わらないので困ります。

 そこで②の会話で、子どもがお風呂に遅く入ることで、母親にどんな影響があるのか、ここでは「急いで料理やお風呂の準備をしたのに残念だ」と、母親が頑張ってしたことが無駄になってしまったこととその気持ちを子どもに訴えました。

 この時も、子どもを責めないように言っています。親にどんな影響があり、どんな気持ちになるのかを言葉で表現して、子どもに理解してもらおうと努めています。

 親が困っているのでそれをなんとかしたい、子どもに行動を変えてほしい、という気持ちですね。行動を変えなさい!(=「早くお風呂に入りなさい!」)と言うのとは子どもの受け取り方が違います。

 困っているからなんとかしてくれないかな、という気持ちが素直に子どもに通じたんですね。お母さんが困ってるなら、じゃあ「お父さんが遅い日はお母さんと入るよ」と子どもが自分で考えて解決策を提案してくれました。

 そしてその提案に対して、③では、母親が子どもに感謝の気持ちを表現しています。この言葉が更に子どもとの気持ちのつながりを深くしてくれたと思います。

 あなたの協力によって私がとても助かったわ、という、上下関係でない横の関係性での会話。

 この肯定的な気持ちを表現することは、とっても大切。「ありがとう」とか「助かったよ」と言われれば心が温かくなるものです。嬉しくなるものです。

 お互いに心が温かくなる時間を増やしていくことで、よりよい親子関係に変化していくことでしょう。

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小倉京子(おぐらきょうこ) 親業訓練協会認定インストラクター。自身の育児経験(3児の母)を生かしつつ、「親業」のスキルをベースに、あたたかい親子関係をつくっていくポイントをわかりやすくお伝えしていきます。 ブログ:http://ameblo.jp/hotto-mama/ HP:http://instructorkyokoogu.wix.com/peaceful-commu ご感想・ご質問:instructor_kyoko_ogura★oyagyo.or.jpまで。(★を@に変えて送信してください) http://ameblo.jp/hotto-mama/ http://instructorkyokoogu.wix.com/peaceful-commu

(2017年02月24日)