澤田貴美子のつながる“いのち”

第35回 『真実を見極める力』

 私たちは、日々、たくさんの情報にあふれた社会で生活していますね。
みなさんは、その情報をどのように入手し、そして、入手した情報をどのようにとらえて、どのように判断していますか?

 先日、電車の中で聞こえてきた高校生の会話です。

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 「あ、あのクラスの○○って、性格の悪い子なんでしょ?」
「そうなの?そんな風に見えないけど、関わりたくないね」
「みんな言ってるよ。うちらのグループLINEで○○もつぶやいてた」
「まじか。そもそもしゃべったことないし、
きっと交わることもなさそうだから、まぁいいけどね」

 さすがに、見知らぬ高校生に話しかける勇気はなく、ふたりの会話を聞きながら、私は心のなかでつぶやいていました。

 「えーっ?話したこともない子なのに??」

 もちろん、今後、何かのきっかけでこの誤解が解ける日が来ることもあるでしょうし、反対に、直接会話したり関わる機会によって、もしかしたら実際に不快な思いをすることがあるかもしれません。
ただ、この時点で、LINEでのつぶやきで得た情報を、そのまままるごと受けとめてしまって、確信に変えてしまっていることが、とても残念に思えたのです。

 私自身も、インターネットやSNSから情報を入手しています。
あふれる情報の中で、何が本当で、何が嘘なのかを判断するということは、時にはとても難しいけれど、でも、とてもとても大切なことだと感じています。

 この話と関連付けるのは、極端かもしれませんが・・・以前、こんな出来事がありました。
旅行先で、ガイドブックでお店を調べ、人気No.1!と書いてあった飲食店へ行きました。
人気店です。もちろん、行列です。
「せっかくの機会だし、並んででも入ろうよ」と、ひたすら待ちました。
そして、入店。

 まず、お店の方の接客時の対応に、あれれ??という印象。
そして、待ちに待った実食タイム!
気を取り直して、
「わ~い!!食べよ、食べよ~~!!」
ところが・・・
夫も私も、あれれ??なんか、あんまり・・・うん、好みの味ではなかった、という結末。

 もちろん、味の好みは人それぞれですから、たまたま私たちの好みに合わなかっただけだとは思うのですが、その時に私たちが交わした会話。

 「やっぱりさ~、実際に足を運んでみないとわからないね」

 そう、やっぱり・・・
自分で見て、触れて、体験して、感じること。
これがとても大切だなぁ、と感じるのです、何事も。

 まわりの声に、振り回されないこと。
真実を見極める力。

 情報社会の中で、本当に大切なことなのではないでしょうか。

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 特に、性についての情報が氾濫していることが、とても気がかりです。
正しい情報は、どんどん広まってほしいです。
ただ、残念ながら・・・性についての情報は、歪んだ情報がとても氾濫してしまっています。

 この歪んだ情報の真実を見極めることが出来ないまま、まるごと受け止めてしまう中学生や高校生がひとりでも減ることを願います。

 そのためにも、メディアリテラシー教育がもっともっと浸透されていくこと。
そして、歪んだ性についての情報が入る前に、正しい性についての情報がもっともっと小さい頃から浸透していくこと。

 心から、願います。
未来を生きるひとたちの、こころとからだの健康を守るためにも・・・。

 次回の『澤田貴美子のつながるいのち』をお楽しみに。

澤田貴美子(さわだきみこ) フリーの産前産後フィットネスインストラクターとして、各地の産婦人科クリニックにて、妊娠中や産後、メノポーズ(更年期)の女性への運動指導・乳幼児と母親への育児支援などに従事。また、公益社団法人・誕生学協会認定“誕生学アドバイザー”として、幼児から大学生など幅広い年齢を対象に、いのちの授業「誕生学®」を届けている。

(2016年09月08日)