澤田貴美子のつながる“いのち”

第23回 『産後のケアやサポートを利用して、ひとりで頑張らない育児を ~産後ドゥーラ~』

 春の足音が一歩一歩近付く今日この頃ですね。
日中、暖かい日には、お散歩している親子さんをたくさん見かける季節になりました。

 日頃、妊娠中から産後のみなさんにかかわらせていただいていると、
もっと社会にこんなサポートがあればいいのになぁ、と思うことが多々あります。
そして、今現在あるサポートの中でも、周知されていないものがたくさんあるなぁと感じることも。

 例えば、産後ドゥーラ。
みなさんは、「産後ドゥーラ」をご存じですか?

 「産後ドゥーラ」とは、産前産後の女性に寄り添い、家事や育児を支える人のことで、
産後間もない母親に寄り添い、子育てが軌道に乗るまでの期間、日常生活のサポートをする産前産後ケアの専門家です。

(一般社団法人 ドゥーラ協会 HPより引用)
https://www.doulajapan.com/

 先日ある研修で、この一般社団法人 ドゥーラ協会代表理事である、
松が丘助産院の「宗 祥子院長」のお話を聞かせていただきました。

 宗先生は、
「世界一簡単な赤ちゃんごはん」や
「赤ちゃんが元気に育つ 妊娠・授乳中に食べたい和食」など、
食についての本も出版していらっしゃる助産師さん。
松が丘助産院では、食のクラスが開催されているそうです。

 妊娠中はもちろんのこと、
出産という身体にかなりのダメージを与える大きな仕事を終えた女性にとって、
食事で栄養を整えることは、ご自身の回復にとっても、母乳育児にとっても、とても大切なことです。

 けれど実際に、産後の生活の中で、
赤ちゃんのお世話に追われている時間の中、なかなか食事の支度もままならないことも。

ママの姿が見えなくなると・・・ふぇ~ん!
ママの姿が見えなくなると・・・ふぇ~ん!

 食事の支度だけではありません。
洗濯だって、掃除だって、買物だって・・・。

 もし、家事を少しサポートしてもらえたら、その分時間も空いて、ママは少しでも身体を休めることが出来る。
休息が取れると、心にも少し余裕が出来て、育児にも少しずつ余裕が持てるようになる。
そのためのサポートを受けることは、決してわがままでも、贅沢なことでもなく、当たり前なことなのではないでしょうか。

 家族が忙しかったり、完全な核家族も多い現代社会では、
パパが協力してくれて、おじいちゃんおばあちゃんが協力してくれて・・・
というケースばかりではありません。

 ひとりで頑張っているママが、とても多いなぁ、と感じます。

 もちろん、ドゥーラさんは、家事だけでなく、育児のサポートもしてくれる専門家。
育児の話をゆっくり話せるというサポートも、とても心強いですよね。

 東京都中野区では、区の助成金を受け、1時間1000円で利用する事ができるそうです。
これらのサポートが、全国のどこでも、自治体の助成金を受け利用できるようになることが当たり前の社会になるとよいな、と感じています。

 愛知県でも、認定登録されたドゥーラさんがまだ数名しかいらっしゃらない現状ですし、岐阜県では、0人です。

 どうか、ドゥーラ養成にも、派遣にも助成金が受けられて、
誰もサポートを受けられる社会になりますように・・・。

 産後ドゥーラに限らず、産後のケアや、産後サポートは誰にでも必要です。
産後ケアや産後のサポートを受けることが甘えではないし、
ひとりで頑張りすぎずに、まわりに頼り、
たすけ合いながら育児をすることが本当に大切ですね。

 産後ケア、産後サポートに対して望むことは、まだまだたくさん。
書き始めると延々と終わりそうにないので、今日はこのへんで。

 次回の『澤田貴美子のつながるいのち』をお楽しみに。

澤田貴美子(さわだきみこ) フリーの産前産後フィットネスインストラクターとして、各地の産婦人科クリニックにて、妊娠中や産後、メノポーズ(更年期)の女性への運動指導・乳幼児と母親への育児支援などに従事。また、公益社団法人・誕生学協会認定“誕生学アドバイザー”として、幼児から大学生など幅広い年齢を対象に、いのちの授業「誕生学®」を届けている。

(2016年03月10日)