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神野三枝の「誰ともかぶらない大人のおもてなし」
神野三枝の「誰ともかぶらない大人のおもてなし」

第23回 『ふみこ農園のフルーツドレッシング』

 十分大人になった今、大抵の物を食べ、大抵の美味しさをわかっているつもりでいましたが、まだまだだなと思わされたのが、このコラムの第1回でご紹介した大久手「山本屋」さんに、先日食事に行った時でした。出して頂いた味噌おでんに、山椒をかけてくださったのですが、その山椒が放つ香りが、明らかにこれまでの自分の人生の中で知っている香りと際立ち方が違うのです。伝統の山本屋の秘伝の味噌になんと気品を添える香りなのでしょう・・・。一言でいうと美しい(うつくしい)香り。目を閉じ、香りを楽しむと、脳の細胞が目覚めていくような強い美しさを感じるのです。そこで店主の青木さんにお聞きしたら、和歌山のぶどう山椒という物だと教えてくださいました・・・。
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 山椒の歴史は古く「魏志倭人伝」や、「古事記」にハジカミという名称で出てきます。ハジカミとは、現在では芽生姜の酢漬けのことを言いますが、実は元々は山椒の古称でした。平安時代では、その薬効の高さから、香辛料というよりも、薬として使用されており、下痢や咳などに効果があると重宝されてきました。その成分は食物繊維やカルシウム、鉄分などといったミネラル類やビタミンB群やビタミンEなどのビタミン類が豊富に含まれ、中でも注目すべき栄養成分はサンショオールやシトロネラール、ジペンテンにフェランドレン、ゲラニオール、リモネンなどの栄養成分です。これらには胃腸の働きを向上させ、消化不良によって引き起こされる胸苦しさや下痢、食欲減退などを改善させる効果や効能があるため、漢方薬として用いられてきた歴史があるのです。山椒というと、多くの人は鰻にかける香辛料というイメージをもたれると思いますが、そこにも納得のいく理由があるのです。鰻は脂の多い食材です。つまり、うなぎと一緒に山椒を食べることで、消化を助けて、脂で 胃がもたれないようにするという、先人の知恵なのです、
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 その山椒の生産量の第1位は和歌山県です。京都というイメージもあると思いますが、京都のものと和歌山のものは品種が違い、京都や他の国内で生産されている山椒は「朝倉山椒」といい、とげがなく、収穫しやすいという特徴があります。 そして和歌山の山椒は「ぶどう山椒」といわれ、実の粒が、 ぶどうのように房なりになるもので、粒が大きく、香りや味もしっかりし、葉や茎に鋭いとげがあり、 収穫の時に手間がかかるこという特性があります。 つまり私がこれまで山椒と思ってきたものはおそらく朝倉山椒という種類だったのではないかと思うのです。和歌山県が誇る最高峰のぶどう山椒は、たいへん希少価値が高く、緑のダイヤモンドと呼ばれています。  正直、日本にこんなすごい香辛料があったとは驚きです。とはいえ、この素晴らしいぶどう山椒を手に入れたところで、これを手土産としてお持ちするのは、少々材料感が強すぎて、お品物というイメージからはかけ離れてしまい戸惑うところです。ところがこの最高峰の山椒を使用して作られたドレッシングがあるのです。  ひと舐めしただけで、どこの三つ星レストランのシェフが作ったものだろうと想像させるような、文句のつけようのない上質な味に仕立てられたそのドレッシングは、和歌山のフルーツをふんだんに使った、ふみこ農園の「フルーツドレッシング」です。
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 グリーン野菜にかけるだけで、たちまちホテルのフルコースの一品を思わせる美味しさ。  しかもかけるだけ、あえるだけ。正直、この美味しさは、お客様をお招きした際の最初のお料理で合格点が軽くいただけるという代物。  種類は6種類。そのうち2種類に山椒が入っています。サラダだけでなく、お肉料理にもお魚料理にもソースとしてお使いいただけます。  わたしなど、それだけをスプーンにすくって口に運んでいます。  お招きの提案としては、手料理で喜んでいただいた最後、おかえりの際の手土産として、「実は今日美味しいと言ってくださったドレッシングはこれなのですよ。お一つどうぞ」とお渡しをしたら、お客様はさぞや感激されることでしょう。  「山椒は小粒でもぴりりと辛い」という諺のとおり、ドレッシング一つで、素材を引き立てることができり、それがぶどう山椒であり、山椒をつかったフルーツドレッシングなのです。
 

(2016年03月07日)

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