神野三枝の誰ともかぶらない大人のおもてなし 人気パーソナリティ・神野三枝さんによるおもてなし流儀。手土産、おもたせ、レストランなど、人とはかぶらない大人のおもてなしをコラムでお届けします。

第22回 『仁太郎の酒蔵ちょこ』

 贈り物を選ぶときに悩む理由は、気の利いた品を贈りたいから悩むのです。この場合の気の利いたとは、果たしてどういう意味なのでしょうか。日本語辞書では「気の利いた」とは、快く感じさせるような配慮がされているという意味だと解釈しています。類似語としては、「気を利かせた、粋な、小粋な、センスのある、サービスがよい」という言葉があたるようです。つまり、私たちが悩んでいる気の利いた贈り物の答えは、粋でセンスの良い気配り(サービス)がそこから感じられるお品ということになります。

 以前、頂戴したお品にびっくりして、心を奪われたことがあります。戴いたものはチョコレートだったのですが、こんな発想があるのか?そして、なんとも粋なパッケージという2点で、強く印象に残っている戴き物でした。

 そのお品を紹介する前に、意外と悩む言葉の使い方について、ご説明いたしましょう。お品を頂戴した時にお出しするお礼状の中には当然、「この度は結構なお品をいただきまして、誠にありがとうございました」という意味合いの文章を書かれると思いますが、悩むのは、この時に書く「いただきまして」という漢字です。頂く?戴く?どちらがふさわしいのでしょう。この2つの「いただく」は場面によって使い分ける必要があるのです。

 「頂く」という字は、行動や行為に対してしていただいた時に使います。例えば、この度はお越し頂いて誠にありがとうございました。というように。 一方「戴く」という字は、目に見える物に対して使います。例えば、お花を戴きまして誠にありがとうございます。というように。 これをわかった上で考えてみますと「お菓子を頂きました」と「お菓子を戴きました」では意味が変わってくるのがわかります。その違いは、お菓子を食べたという意味と、お菓子をもらったという意味の違いです。ですから、お礼状の時に、もらった品に対して感謝の気持ちを表す時は、結構なお品物を戴きまして、誠にありがとうございました。というのが正しいのです。

 さて、本題に戻りましょう。私が戴いてびっくりした粋でセンスの良い心配りを感じたチョコレートとは、岐阜県中津川市加子母に本店を構える和菓子店「仁太郎」の「酒蔵ちょこ」です。中津川と言えば栗きんとん発祥の地。JR中津川駅前のロータリーには栗きんとん発祥の地の碑があり、市内には名だたる和菓子店が軒を連ねていますが、仁太郎は中津川の最北に位置する加子母の里にある、百年以上の歴史を持つ老舗和菓子店です。

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 その仁太郎が奥飛騨酒造と共同開発したチョコレートが、今回ご紹介する「酒蔵ちょこ」です。奥飛騨酒造もまた輪をかけて歴史の長い酒造メーカーで、創業1720年。お酒を知り尽くしたメーカーと和菓子を極めた老舗店がタッグを組むと、こんな粋な贈り物が出来上がるというのが今回の大人のおもてなしです。

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 まず目にして驚くパッケージは、お酒を頂く升。大人のおもてなしに申し分のない落ち着きを醸し出すその姿に、一味違う上質な雰囲気を感じられることでしょう。そして中から取り出した「ちょこ」を一つ、口に入れるとほのかに香るお酒の風味。とろけるような味わいに、口の中で主張しすぎない甘みの大人加減。まぶされたクセのない真っ白な粉糖がさらにチョコレートを和物に仕立てています。

 この見た目から、誰がチョコレートだと想像するでしょうか。目上の方への粋な贈り物にふさわしい、大人の逸品に迷っているなら、「酒蔵ちょこ」は頼みの救世主となってくれること間違いないでしょう。

 あなたを粋な大人にしてくれる、大人のおもてなし、それが仁太郎の「酒蔵ちょこ」なのです。

 
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誰ともかぶらない大人のおもてなし

「仁太郎の酒蔵ちょこ」

一合升(18粒入)1380円(税込)
日持ち:2週間

『仁太郎 加子母本店』

【住所】 岐阜県中津川市加子母4939−8
【電話】 0573-79-3501
【営業時間】 AM8:00〜PM7:00年中無休

下呂店、恵那販売所、中津川販売所、ネット通販でも購入可能。
詳しくはインターネットにて。
http://www.nitarou.com

(2016年02月15日)