澤田貴美子のつながる“いのち”

第20回 『いのち』

 暖冬と油断していたこの冬でしたが、一気に寒さがやってきて本格的な冬らしくなりました。
各地で思いがけない大雪に見舞われたり、奄美大島では115年ぶりの降雪でしたね。
あちこちで予期せぬことが起きているな、と感じる毎日です。

 今日は、最近の出来事を通じて実感したことを書いてみようと思います。

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 実はこの冬、とてもつらい出来事がありました。
息子のお仲間が、不慮の事故で亡くなってしまったのです。

 まだまだこれからやりたいことがたくさんで、希望に満ち溢れていたのに・・・
キラキラと輝いていたいのちが、一瞬にして星になってしまったのです。

 どんなに無念だったことでしょう。
そして、親御さんのお気持ちを思うと、本当に胸が痛くてたまらなくなります。

 日ごろ、息子からのメールは用件のみで、短文。
むしろ、文章とはいえない、ひとことで送られてくることが当たり前という中、お仲間を見送った後、初めてと言っていいくらい、短文ではない文章のメールが届きました。

 そのことが、今回の出来事がどれだけつらく、“いのち”について考えさせられる出来事だったのかを物語っていたように思います。

 つい最近まで会っていたお仲間。
これからのことを話し、一緒に頑張っていこうと誓いあっていたお仲間。
突然消えてしまった、若者のいのち。

 「今回初めて友達が亡くなって、いろいろ思う事があったから、
この気持ちを忘れないで生きていこうと思います」という息子の言葉に、私自身も考えさせられるものがありました。

 ふと思い出したのは、8年前に義父が亡くなった時のこと。
私はあの時、「生きる」という事について、しみじみと考えました。
そして、思えばあの時、「死」というものにもしっかりと向き合えたように思います。
亡くなった方が、遺して下さるメッセージは、とても意味があるものだと感じます。

 「いのちには限りがあるのだから、いのちがあるうちに精いっぱい生きなさい」
そう教えられている気がしてなりません。

 いのちある者は、亡くなった方からの大切なメッセージを受け取り、精いっぱい生き、
そしてそれをまた、伝えていく。
「生」と「死」は、こうやってつながり、いのちはつながっていくのですね。

 それにしても、若者のいのちが突然絶たれるという事は、
本当につらく、悲しみの深さは計り知れないものがあります。
いのちははかなく、ある日突然消えてしまうかもしれないものだということを、
改めて実感した出来事なのでした。

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 お仲間の遺志を胸に抱き、お仲間が果たせなかった分まで、
他の仲間たちが精いっぱい今を生きていくことが、何よりもの供養になると信じてやみません。

 大切なメッセージを遺してくださった、お仲間へ。
精いっぱい駆け抜けた短い人生だったけれど、
うまれてきてくれて、本当にありがとう。

 天国で幸せに暮らしてくれると信じて。

澤田貴美子(さわだきみこ) フリーの産前産後フィットネスインストラクターとして、各地の産婦人科クリニックにて、妊娠中や産後、メノポーズ(更年期)の女性への運動指導・乳幼児と母親への育児支援などに従事。また、公益社団法人・誕生学協会認定“誕生学アドバイザー”として、幼児から大学生など幅広い年齢を対象に、いのちの授業「誕生学®」を届けている。

(2016年01月28日)